「増税」か「国債増発」か ~ 歴史に学べ [どう受け止めたらいいのか]
防衛費増に端を発した「増税」論議。
自民党の中にも「国債増発で」と言う意見も強いようです。
防衛費増額の内訳はよくわからないものの「増税論」は興味深い話です。
「いったいどんなことに税金が使われているのか?」を改めて考えるチャンスです。
ところで株価や為替に興味を示すマスコミは多いのですが、国債金利(日本の長期金利)の水準に関心を示す方があまりにも少なくありませんか?
バブル崩壊の直前の日経平均株価は「38,915.87円」(1989年12月29日)でした。
これをピークに株価の水準が切り下がっていきました。
ところで当時の長期金利の水準はいかほどだったのでしょう?
1980年代には
●郵便局の定額貯金は10年で2倍に
●利付金融債(8.0%)は5年で1.5倍に
と言うこともありました。
バブル崩壊とともに金利は低下
証券部にいた私の仕事は
●毎日の有価証券の含み損のチェック
(大蔵省の検査にはとても重視されました)
●償還益狙いのデープディスカウント国債(超アンダーパー国債)の仕込み
(将来のシステム投資のための償還益・売却益狙いの投資)
が主な仕事でした。
「兆単位」の投資ですからその額の大きさも想像できるはずです。
「国債増発」を安易に語る政治家の皆さんに言いたいのは
①負担を次の世代に先送る
②金利上昇を伴うので住宅ローンや銀行の貸出金利が上がる
と言う副作用があるはずです。
「増税」を語る政治家に言いたいのは
①増税ありきではなく「今までの財政支出の検証」を行っていただきたい
②「支出が増えた分だけ増税」ではなく、意義の乏しい支出の削減や見直しもセットで考えること
です。
今、マスコミにもSNSにもプロの論者がいなさすぎです。
過去にも学ばなければいけないでしょう。
コメント 0