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三階建てのビルの理論 [ご商売の無駄話(beni色のessay)]

かつて、メーデーのテーマは「家よこせ!」でした
大きなおしゃもじの形をしたプラカードにそんなことが書いてありました

今は昔です。。。。。。

昔と言えば、住宅(家)を建てる時、かつては注文建築が多かったのではないのかと思います
大工の棟梁に任せて、家を建てるのです
棟上げをしたら、あとはお金と相談で、お金が払える部分だけ最初に造作をするのです
外から見たら立派な家でも、中に入れば、階段のない二階屋、むき出しの粗壁などの家も多かったものです
いわゆる身の丈にあった家造りだったのかもしれません

いつになっても完成しない家もありました
家の主に言わせれば、「可能性が無限に残っている」と自慢そうでした

さて、三階建てのビルの話に戻しましょう
ここで言いたいのは、企業経営は「三階建ての家」を目指されたい!ということです

いきなり3階建ての立派なビルのような企業にするのではなく
[1]まず、平屋の家を建ててみませんか
身の丈にあった住む場所として「家」を確保できたら〆たものです
企業として、まずまずの業績だということです

[2]業績がよくなったら、2階建てを目指しましょう
財務内容的にいえば、今まで、銀行から借りてばかりであったのに、私募債なんて出してみましょう!
ということです
私募債は特定少数者が直接引き受ける社債です
銀行が引き受けることが多いですから、借りるのと実質的には同じかもしれませんが

私募債を発行するには、適債基準をクリアする必要があります
最近は、この基準もずいぶん低くなったようですが。。。。。
※適債基準(広島銀行のHPより)
http://www.hirogin.co.jp/service/sibo/index.html
①純資産額=資本の額(資本金を含む)
②純資産倍率=資本の額(資本金を含む)÷資本金
③自己資本比率=資本の額(資本金を含む)÷(資本の額(資本金を含む)+負債の額)×100
④使用総資本事業利益率=(営業利益+受取利息・受取配当金) ÷ 資産の額×100
⑤インタレスト・カバレッジ・レシオ=(営業利益+受取利息・受取配当金) ÷ (支払利息+割引料)
が決められた数値以上であることです
なんか難しそうですが、資本の額と総資産の状況と利益の状況を組み合わせた比率です
貸借対照表を見ながら電卓でも簡単に算出できます

私募債もかつては優良企業のステータスのように語られていましたが
もっと簡単にいえば、財務内容を公開・公表しなくても、適債基準をクリアした財務内容良好の会社である
と言わしめる効果があります

[3]2階建ての家の次は3階を作りましょう
2階建よりも柱も階段も使い勝手も見栄えも良い家でなければいけません
財務内容でいえば、私募債を出せるレベルよりもはるかに上級です
今度は、公募債です
私募債は特定少数向けの社債ですが、公募債は不特定多数向けの社債です
金額も多額になり、金利も低くなります
格付が必要ですが、公募債が出せるということは間違いなく財務内容が良好だから心配ありません
電力債などが有名です

さてさて、3階建の家が出来上がりました
[4]今度は屋上に出てみましょう!
これこそが、公開(上場です)
店頭市場、二部、一部とステップはありますが、公開することにより
返済のいらない資金調達ができます
マーケットの投資家が注目してくれるからです
上場基準は、債券の発行よりもかなりハードルが高いですが
とりあえず、このクラスを目指してみませんか。。。。。
(海外市場に上場するという次のステップもあるにはありますが。。。。)

参考までに、東証の上場基準を記しておきましょう
・形式基準
http://www.tse.or.jp/rules/listing/stlisting.html
・廃止基準
http://www.tse.or.jp/rules/listing/stdelisting.html
・なお、上場すると企業内容(会社情報・決算情報)を適時開示するというルールがあります
http://www.tse.or.jp/rules/listing/stlisting.html

資金調達の方法で企業の評価をしてみました
それも企業経営の目標の一つです

[1]誰も貸してくれないレベル[soon][2]親兄弟・親類縁者・友達が貸してくれるレベル[soon][3]銀行が貸してくれるレベル[soon][4]私募債を発行するレベル[soon][5]公募債を発行するレベル[soon][6]株式公開レベル
と財務内容は充実・上昇していきます

こんな風に企業の成長度合いを見据えて見るのも楽しいかもしれません

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