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「仕事をまかせる」という仕事のやり方 [裏づけのない経営学]

次のようなドラマをご覧になったことはありませんか?

××屋:「わたくしにお任せくださいませ!お代官様」
お代官:「××屋、そちに任せたぞ!」
 ××屋:「ははー」
お代官:「そちも悪じゃのう!あっはは」

世にいう「仕事を任せる」という典型的な場面です


私のような銀行員の仕事では、
お客様から「あんたに任せるから」と言われることがあっても、内部的には、「仕事を任される」ということはほとんどありません

もし銀行員の方で、「そんなことはない!」という方がいらっしゃるのなら、言葉の遊びだと思って笑ってください
銀行員は、上司から担当先を任されたように言われ、また、お客さんにも「自分は任されている」的に振る舞う方はたくさんいます
でも、内部的には
①かなり質が高く、回数の多い研修を受けており、内部ルールを外れたことをしないように訓練されています
②何事も「稟議書」という名前の企画書を作り、決裁を受けて仕事を行っています
③決裁を受けた仕事については、首尾について報告書を書くか、データで還元されるようになっています
④「稟議書」を起こすまでもない仕事は、ルール化・マニュアル化されており、お伺いを立てなくても「そうするしかない」というように仕向けられています

かつて、ある企業の「内部ルール」作成作業をお手伝いしたことがありますが、その企業では、「銀行では当然決まっているようなことを改めてルール化」されていました
ちなみに、銀行では、ゴミ箱の形状や大きさまでルールで決まっています

小生は、たくさんの企業経営者とお会いしてきましたが、彼らの口から「部下の○○に任せている」という本音を聞いたことはありません
口では「任せている」的なことをおっしゃる方もいらっしゃいますが、実態は
1.「あれはどうなった」と必ず聞いている
2.「任された」という部下の方が「こういう風にやっておきました」的に、必ず事後報告をなさっている
3.「任した」とされる部下の方の能力・仕事の範囲を熟知されている 
        ・・・・・自分の意図したレベルを踏み外さないということを信頼している または「仕組みができている
というのが実情です

もし、「うちの社長(上司)は、任せてくれない」とお嘆きの方がいらっしゃるのなら(飲み屋での愚痴とかになっているようですが)
実は、あなたは
①上司から十分な信頼をかちえていない
②上司から能力・仕事の範囲を理解されすぎている(これ以上の仕事はお前には無理と判断されている)
③任された仕事を報告しないまたは報告する仕組みができていないので安心されていない
ということの裏返しかもしれません

ひょっとしたら、あなたの優秀さを理解してくれないような社長(上司)なら、その企業を辞めた方がいいのかもしれません

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