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「おもてなし」と言う言葉の奥ゆかしさ [一人合点の「いい加減な話」]

皆さんは「ほんまもん」と言う言葉を意識されたことはありますか?あるいは日常的にお使いになりますか?

私もずいぶん長い間日本語と付き合ってきました。
そんな美しい日本語の中でも「知っているけど日常的には使わない言葉」「心に響かない使い方をされてしまった言葉」と言うものがあるものです。


典型的なのは「おもてなし」と言う言葉。その意味を敢えて説明する必要はないでしょうが、ただ「説明しろ」と言われてもうまく説明できない奥ゆかしい言葉でした。

少なくとも日常会話で頻繁に使われるほど安っぽい言葉ではなかったはずです。
身体の奥にしまっておいたような言葉をある日急に「安っぽい言葉に変えてしまった」出来事が起きてしまいました。
そう「2013年9月の国際オリンピック委員会(IOC)総会で、東京五輪招致のために使われた」時からです。
その言葉を使った女性は「お・も・て・な・し」とでも言うような大きな手振りに加えお辞儀をし胸の前で両手を合わせたのです。
この違和感たるやひどいものでした。

あんな風に合掌しながら「おもてなし」などと言う日本人を今まで見たことがありません


かつて「ほんまもん」というNHKの朝ドラがありました。
和歌山県の南部:熊野地方を舞台としたもので、観光関連業界や飲食業界などは「ほんまもん」に期待をかけた発信や商品づくりをなさっていました。
この番組が終わってほどない頃「この地区の観光協会の会長」とお話しすることがあり、「日本で日常的に使われない言葉はそのうち忘れられていきますよ」(つまりそれでは商売にならない)と申し上げたことがありました。

思った通りテレビ番組の神通力は番組終了後ほどなくして失せてしまいました。
この熊野地方が救われたのは「熊野古道」が世界遺産に認定されたことでした。
この地を訪ねたり映像を見た多くの方は森閑とした緑や「いにしえ」に思いを馳せられたのではないでしょうか。


言葉、特に日本語は日本人の心を揺さぶることに意思疎通の真髄があるようです。
「安全安心」と言われて奮い立ちますか?
最近の日本語の言葉遊びは本当に稚拙になってしまった気がします。


また「かったるい」ことを長々と書いてしまいました。


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