「延命治療」の是非 [どう受け止めたらいいのか]
「今日は〇〇さんが来てないねぇ」と聞いたら、「あいつは病気らしいよ」と親しい人が答えたという話を何年か前に読みました。
病院の待合室での会話です。
まぁ、深い意味はおいておくとして高齢者医療の実情を物語る一端です。
最近「X」(旧ツイッター)では、「社会保険料が高い」との不満が現役世代から出てきています。
どんなに賃上げされても「社会保険料の負担」は年々増えるばかりでたまらないということのようです。
高齢者からは「あなたもいつか高齢者になるんだよ」と言われても、
・将来まで今の社会保険料負担が維持できるのか?
・現実の「やりきれなさ」には勝てない
と言った不満は絶えず残ってしまいます。
制度的の見直しは「政治」の問題としても与野党ともにあまり触れようとしません。
そういった中で、実態的に思いを馳せなければいけないことはと言えば、
1.「消費税引上げ」により「社会保険料負担」を緩和する
・「法人税、所得税を値上げすればいいじゃないか」と言ったところで「困った時の法人税、所得税」でいいのでしょうか?
・「消費税減税ないし廃止」を主張する方も多く「消費税率引上げ」にはかなりの混乱も予想されるでしょう。
2.「治療実態」をデータ的に把握し公表する
高齢者増増社会に足を踏み入れようとするなか
・どういう世代に
・どういう治療が行われているのか?
という実情もよくわかりません。
「マイナ保険証」が普及し個人別のデータが集約できるようになれば少しは違うかもしれませんが、「紙の保険証で困っていない」という野党筋、マスコミ、コメンテーター、「X」族にはそういうビジョンがあるとも思えません。
医療・治療実態がわかって来れば世論も変り、政策的にもやりやすくなるでしょう。
3.個々人の医療費の節約
例えば、自分の父母、祖父母、おじおば等の近親者に向かって
・延命治療はするな
・その程度で医者に行くな
・薬はドラッグストアで市販薬を買え
等々と家族で言えるのでしょうか?
意外と我関せずになっていませんか?
4.受益者負担の徹底
所得が少ない高齢者には自己負担割合が軽減されています。
各世代共通の自己負担割合であってもいいのかもしれません。
(出典:厚生労働省)
負担の公平性、近時はこの層には「給付金」が配られていることなどを考えれば悩むところではあります
5.「延命治療」をどう見るか
・「昏睡状態」あるいは「重度の病気で快復見込みが極めて薄い」患者さんへの「人工呼吸」「人工栄養」「人工透析」などのいわゆる延命治療をどうするか?という問題です。
・延命治療についてはご本人というよりはご家族のご意向も無視することができません。
また、いったん延命治療を始めてしまうと「いつ止めるのか」ということも現実的にはとても難しいものがあるようです。
・苦情以上に裁判リスクまで伴ってしまうので「医療の現場ではなかなかやめられない」ということもあるかもしれません。
・一定の年齢になったら「延命治療はしない」宣言をしご家族にも理解していただくことも必要です。
●一定の年齢になったら
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