SSブログ

散髪屋の理論(職人経営は一人がいい) [ご商売の無駄話(beni色のessay)]

いろんな企業を見ていると、規模が大きくならないビジネスと言うのがあります
というか、規模を大きくすると(たとえば、営業所やお店を複数にすると)あまりうまく行かないというビジネスがあります

たとえば、散髪屋さんです
昔から、「浮世床」とかと言われるように、オヤジを中心に近所の熊さんや八っあんの憩いのサロンだったのかもしれません
親父が一人でやっているとか、奥さんと二人とか、親子とか。。。。。
支店をいっぱい出している散発屋さんは最近まで余りありませんでした。。。。
(最近は、安いチェーン店もあるようですね)

しかも株式会社とか有限会社といった法人もほとんどありません
なぜでしょうかねぇ 理由を想像してみると
①マスター(亭主・親方・先生)の人柄や技術(わざ)で持っている
②サロンの役目がある
③弟子をとっても、成長したら独立していく
といった特徴があります
いわゆる生業的な経営です

そういう経営風土の中で
①いわゆる職人芸や親しみを尊重する
②「のれんわけ」といった形で、独立していった弟子たちとは繋がっていく
といった形で経営風土を維持しているのでしょうね

こんな経営振りが好まれるのも
①マスターの技術力が頼り
②複数の店舗となった場合は、技術水準を維持できない
 散髪屋のオヤジが、複数の店を回ると言うことはなかなかできないものです
 「自分がやらなきゃ誰がやる」的な人には他の店は任せられないですね
 美容院とかで「先生」と言われて巡回されているようなケースもあるようですが。。。
③顧客単価が低いか、総合的な売上が少なくて、高給取りを何人も雇えない
④ひとり経営の自由度が好き
⑤熟練した弟子は独立したがる
と言うことが背景かもしれませんね

こういったビジネスには、散髪屋さん、美容院、開業医(医者、歯科医)、小料理屋、居酒屋、鮨屋、蕎麦屋、BAR、大工さん、工務店、〇〇士等々があります
もし、複数の店舗とかをもって、企業規模を大きくするのなら
①しっかりとしたいわゆるビジネスモデルや経営目標がある
②ビジネスモデル達成のための仕組みづくり(ノウハウ)ができている
③品質水準が均一(ある意味「こだわりの水準」に妥協)
④信頼できる番頭がいる
などの条件が必要かもしれません

いわゆる「先生」とか「大将」というカリスマで持っているビジネスはなかなか大きくなれません
大きくしても、そのカリスマに想定しないこと(たとえば交通事故・病気等々)が起きたら、ビジネスに翳りが出てくることが多いです

かつてJALの飛行機が御巣鷹山に墜落した時、経営者が不帰の人となり廃業せざるを得なかったと言う企業もあるようです

職人経営の秘訣は、
①大きくしないこと
②利益を求めること
③自由度を維持すること
④多額の借金をしないこと
かもしれません

タグ:職人
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0