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「誰もが主役になる時代」 (消費はどうすれば活性化するか④) [感覚的消費論]

これは、平成13年(2001年)9月に書き下ろしたものです。。。。。少し古びていますが、参考までに。。。。 感覚的消費論:(消費の担い手を探せ!・・売り手の側からみた消費ではなく、消費者の側からみた消費)です

次に、「誰もが主役になる時代」になったということである。
 かつて「お客様は神様」といわれた時があったが、それは、あくまでも「売る側」からみた神様であり、けっして「消費者」の主体性を評価するものではなかった。また、消費者の側でも、物持ちとそうではない者の間には、何らかの上下関係が存在したのも事実である。

 昨今のカラオケの定着化を見るにつけ、「誰もが主役になりたがる」時代になった証左かなと思う。かつて、「歌を歌え」といわれると、歌が下手な者は「私は音痴だから」とかといって尻込みし、他方、上手い者は、歌詞も見ないで人前で歌ったものであった。今は何処でも誰でも、カラオケを楽しんでいる。(商売としての「カラオケボックス」の業績は別として)

 歌が上手い者でも下手な者であっても競ってマイクを握る。不思議なのは、多くの歌い手は、歌っている最中は他の者が聞いていなくても歌に酔っているような様子である。歌い終わった時に拍手があるだけで十分ご機嫌なのである。聞いてる者は、その間、次に歌う曲を選曲しているのが常である。
 
なぜこんな独り善がりのカラオケが流行るのかというのも、消費者が、一日の中で(トイレ以外で)唯一主役になれる時間を楽しんでいるからにほかならない。つまり、今の消費者には「主役になるのを楽しむ」ということが隠されているのである。
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