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急すぎる「インバウンド」政策と日本経済の不思議 [どう受け止めたらいいのか]

「新型コロナウィルス」に「ダイヤモンドプリンセス」に「羽田新ルート」に「カジノ」のニュースが一度にやってきました。

これらに共通項があるとしたら「インバウンド」つまり観光政策です。

観光庁によると、平成32年(令和2年)までに、
国内旅行消費額を21兆円にする
訪日外国人旅行者数を4,000万人にする
訪日外国人旅行消費額を8兆円にする
という大きな目標があるそうです。

「観光立国推進基本計画」を閣議決定~ 「世界が訪れたくなる日本」を目指して ~
https://www.mlit.go.jp/kankocho/news02_000307.html

羽田空港の「羽田新ルート」に飛行ルートを見直すと、「国際線の発着数を年間6万回から9.9万回に増やす」ことができるようです。
※MXテレビのニュース
https://www.youtube.com/watch?v=nEMm-zmmV_A

今話題の「ダイヤモンドプリンセス」は「プリンセス・クルーズの日本発着クルーズは、2013 年より横浜と神戸を母港」(2018年4月)ということのようです。
しかもこの船には「カジノ」があります。
https://www.princesscruises.jp/cruise-life/entertainment/shows/#shows01


ここで気になるのは「ピッチが急すぎないか」ということです。
観光庁の資料によれば、平成29年度から平成32年度(令和2年度)までの4年間の計画期間で
国内旅行消費額:21兆円 【平成27年実績値:20.4兆円】
訪日外国人旅行者数:4,000万人 【平成27年実績値:1,974万人】
訪日外国人旅行消費額:8兆円 【平成27年実績値:3.5兆円】
訪日外国人旅行者に占めるリピーター数:2,400万人【平成27年実績値:1,159万人】
訪日外国人旅行者の地方部における延べ宿泊者数:7,000万人泊【平成27年実績値:2,514万人泊】
等が掲げてあります。


国内旅行が伸びないので外国人観光客を呼び込むという発想だとは思いますが、
4年間で倍増以上の計画値の受け皿は大丈夫なのか?
治安・検疫等のインフラは整備できるのか?
「人手不足」「働き方改革」の中で人員が足りるのか?
「非正規労働」の多い観光産業が本当に潤うのか?
「インバウンド消費」は日本の津々浦々にその効果が波及するのか?
等々の素朴な疑問がわいてしまいます。

今回の「新型コロナウィルス」「ダイヤモンドプリンセス」の混乱ぶりは「想定外」というには無責任すぎます。


ところで、日本経済は昨今の外的事情の影響もあり今一つパッとしない状況のようです。
そこでここにも不思議があります。
日本の国家予算(令和元年度)は100兆円を超えています
※「我が国財政について」(財務省 日本の財政関係資料(令和元年10月))
https://www.mof.go.jp/budget/fiscal_condition/related_data/201910_01.pdf

国債関係費約23兆円を差し引いてもかなりの国家予算規模です。

80兆円近い財政資金が何らかの形で支出されています。
受け皿がザル状になっていて歩留まりが少ないのか
外国への直接支払いが多いのか
よくわかりませんが、これだけの規模の歳出ならもう少し日本国中にお金が回っても不思議ではありません。

アベノミクスって結局何だったのかを分かりやすくご説明なさるエコノミストの方も少ないようです。


安倍さんだけではなく、人気があると言われる石破さんも似たようなものです。
彼からは大きな経済財政政策は見えてきませんが、彼が得意とする「地方創生」が成功しているとか地方が豊かになっているという話も伝わってきません。
彼が担当大臣だった時、「PDCA」という言葉をお使いになっていましたが、企業経営では当たり前すぎる話でした。
にもかかわらず「地方創生」についてのPDCAすら聞こえてきません。


日本経済に期待をかける政治家がいるとしたら、おそらく「安倍さん」でも「石破さん」でもないのかもしれません。

「生きたお金」「生きるお金」を操る政治家こそ必要なのです。



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