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中国に進出するということ (ある日銀支店長Sさんの話から) [裏づけのない経営学]

今から10年くらい前の話です
今の時代には、もう、時流にマッチしていないかもしれませんが、この話を聞いたときにずいぶん感動したものですから、あえて書きとめておきたいと思います
小生の記憶の限りですから、間違っているかも知れないですが。。。。

彼はちょうどNY勤務から帰国した直後でした
彼の話でまず興味深かったのは
「NYのケネディ空港のどの出発ゲートに一番ビジネスマンが多いか!」ということです
彼によれば、中国行の飛行機はビジネスマンでいっぱいで、しかも彼らは漢字の名刺を持っている
ということでした

このころから、世界中で、中国をマーケットにしようと光があたり始めたのだと思います
日本でも、中国に進出するという話が聞こえ始めた時期です
当時の日本の皆さんの多くが「中国は人件費コストが安い」ということに注目されていました

このS支店長がおっしゃるには、
中国でビジネスをするには
A:中国でものを作り、日本で売る 
コストの安さは注目に値するが、要求水準の高い日本では品質には注意が必要

B:中国でモノを作り、中国で売る
10億人を超える人口を有する中国のことですから、中国に住んでる人の1割に売れば、日本人全員に売ったのと等しいとおっしゃった人たちも当時は多く、それはそれで魅力的な話でした
しかしS氏によれば
「そもそも中国にあるものを作って売るのなら、中国製のモノに負けないモノであることが必要で、しかも競争は大変である」と。。。。。
ここのことは、数年前にモンゴルに行ったときによくわかりました
モンゴルのホテルのトイレットペーパーは中国製でした
大変質の良いトイレットペーパーでした
念のため日本からトイレットペーパーを持っていったのですが無駄になってしまいました
日用品レベルでは、中国の人はなにも困っていないのです

C:中国でモノを作り、世界で売る
 そもそも世界をマーケットにして通用するものであることが必要である

ということだったようです
その時は、いわゆる「目からうろこ」状態でとても興奮したものでした

S氏の話を聞いた後、中国事情に精通した人の話を聞きました
「日本の人は中国に行けば、人件費が安い」とおっしゃいますが、「そもそも日本での人件費を知らない」まま中国に進出している企業が多いと。。。。。
韓国や台湾の人は家族を挙げて現地に移住するが、日本人は骨を埋める気持ちで現地に住む人が少ない ともおっしゃっていました

数年前、中国進出を果たしたある企業の方に聞きました
最初に説明を聞いたときは、すこぶる順調で儲かりそうだ とのことでした
その翌年、説明を聞いたときは、予想外に苦戦しています 予想以上の赤字になりそうですとのことでした
その時の説明では、
①現地に赴任している日本人数名の人件費は日本でのものと同じでありコストが高い
②なかなかうまくいかず、結果的に、その他の経費が高くなってしまう
とのことでした
近況を聞いていませんので克服されたかどうかはよくわかりません

この話が、今も通用する話かどうかはよくわかりませんが、今振り返って検証してみたら、少しは面白いかもしれませんね
タグ:中国進出
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