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なぜ借入過多になったのか(なぜ借入が多いのか・・・・・借入をした理由を分類してみましょう) [銀行(員)と付き合う法]

倒産した企業というのは、『借入過多』であった」 と報じられていることが多いようです。
なぜ、借入金が増えてしまったのでしょうか
それは簡単です、借入を行ったからです。

そういう企業は、どうして、なぜ借入を行ったのでしょうか?
その理由は意外と類型化できるものです。

経営不振・不芳型
①売上が思うように上がらないか、あるいは、儲け(もうけ)が出ず、資金不足となって、銀行からの借入で凌いだ(しのいだ)。
②取引先が倒産した(あるいは支払を停止したまたは繰り延べした)ため、売上金の回収ができず資金不足になった。
③銀行で割引していた受取手形が不渡りとなったので、買い戻しのため借入を行った。
※②③は「突発」的に起こるのかもしれませんが、与信管理不足及び貸倒引当金不足に起因します。

資金繰り緩和型
④売上金の回収までの期間が長く、回収までのつなぎ資金として借入を行った。
⑤賞与(ボーナス)や退職金の支払いのために借入を行った。
⑥既往の借入金の返済が進み、返済資金の分だけ資金が不足した。

前向き経営型
⑥工場建設や店舗新設や機械の購入などの設備投資を行い、その資金を借入でまかなった。
⑦増産や売上増加が期待でき、仕入れ資金として借入を行った。
⑧M&Aの資金として借入を行った。

突発型
⑨建物が壊れたり、車や機械が故障したため修繕し、その費用を借入金で支払った。
⑩保証人となっていたため、その保証履行を求められたため、自分(自社)の借入になってしまった。
⑪火事や災害や食中毒など営業できない事情が発生したため、売上が上がらず、突発的に資金不足が発生したため借入を行った。
⑫会長が死亡し、多額の退職金の支払いが生じたため借入金でまかなった。
⑬急に株式の買取りを行う必要が生じ、資金が必要となった。

投機型
⑭本業とは関係のない、ゴルフ会員権や有価証券あるいは賃貸ビル・土地等を購入した資金をローンで調達した。

その他
⑮社長の自宅の建設資金として会社が銀行からお金を借入、そのお金を転貸した。
⑯銀行員に頼まれ、やむを得ず付き合いで借りてしまった。
⑰金利が低かったので、予備のために借りた。
⑱いつも必要以上に借りてしまっていた。

お金には区別はありませんが、借入金にはそれなりに理由があります
以上の理由だけでは足りないかもしれませんが、思い当たるだけでもこれくらいあります。

もしあなたの会社のバランスシートに借入金があるのなら、今のうちにそれぞれの借入金を分類してみませんか。。。。
明日にでも倒産してしまう会社でない限り、ぜひやってみてください。

倒産する会社というのは、「借入過多」=借入金が多すぎてお金が返せないのですから。。。。
そういう会社ではないけど借入金があるという会社は、今こそ点検してみてください。

なお、
借入は、利益で返済するのが原則です
(少し極論をすれば)
借入をすれば利益が出るのです
利益が出る可能性が高いから借入を行ったのです

借入過多だということは、借入を返すだけの利益が出る予定だったけど、実際には利益が出ていない
ということになります。

あるいは、借りるつもりではなかった、あるいは、借りる必要はなかったけど借りてしまったという借入金は、実は必要なお金だったのです
結果論かもしれませんが、いらないお金なら、今、手元にそっくり残っているはずです。

このように、現在ある借入金を類型化・分析してみると
①今後の返し方がわかる
②今後新たな借入を行う際の参考になる
③財務管理を行う上での重要なことが分かってくる
というようなことがあるかもしれません。

折に触れて、銀行からのお金の借り方・返し方についてコメントしてみたいと思います。

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