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消費が低迷しているのは消費税増税のせいではない(かも) [一人合点の「いい加減な話」]

先日のGDP統計(速報)の公表以来、「消費税増税が消費低迷をもたらし、結果としてGDPが伸び悩んでいる」と言われています。

本当でしょうか?

確かに、税金をたくさん払うのは誰しもいやです

でも、今年(2014年)4月の消費税の引き上げ(5%⇒8%)が原因なら、あるコメンテーターがおっしゃっていたように、消費税を元に戻さなければいけません(8%⇒5%)
しかしながら、そういう議論もなされず、また政策変更もなされていません。

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どうして消費が落ち込んだかというと、

1.消費の主役が弱い。

従来より、消費の主役は、「若者」と「女性」と言われてきました。

しかし、

①少子化の影響で若者の数は減りました。

②大学進学率の高まりから、18歳で就職する人が減り、若者の生活基盤が固まるのが遅くなりました。

③かつて消費の主役であった「女性」のご主人は、定年に差し掛かり始めました。

④「かつての若い女性」は、「子供が学校に行く親」になってしまいました。

⑤「若者」たちも、従来と異なり、正社員ではなく、「契約社員」「派遣社員」「パート」「アルバイト」などの立場にある人たちが増えてしまいました。
「アベノミクス賃上げのある正社員」に比べれば、所得も少なく、より将来不安を強く感じているかもしれません。


2.「消費」よりも「将来不安」が重くのしかかるようになりました。

民主党政権は、社会保障について「甘い夢」見させてくれまたと同時に「絵に描いた夢」であったことを教えてくれました。

安倍政権になってから、ますます「将来不安」「老後不安」「年金不安」が高まってしまいました
こんな状況下、そんなに無駄遣いはできません

そこに、「消費税負担の重税感」や「円安に伴う物価上昇」が身近なものになってしまいました

消費の主役の皆さんが、総じて無駄遣い(積極的な買い物)をしなくなってしまいました


3.「団塊の世代」が年金世代になってしまいました。

元気だった団塊の世代も年金世代に入ってしまいました。

その数が多いだけに、この変化は明らかに消費の抑制要因になってしまいました。


年金世代が景気よく見えているのは、

①住宅ローンがなく、退職金を手にした人たち

②年金の手厚い大手企業や公務員を退職した人たち

が目立つからなのです。


4.団塊の世代は「親の介護」・「実家の面倒見」も大変です。

長寿化の影響で、団塊の世代は「親の介護」や「実家の面倒見(整理)」が必要となってしまいました。


「墓じまい」という言葉も生まれてしまいました。

自由に消費を楽しむことよりも、優先せざるを得ないことが増えたのです


5.個人消費と言いつつ、「企業の消費」も統計には含まれている。

消費の統計としては、個々の家計のいわば「家計簿」サンプルを集計した「家計調査」が有名ですが、GDPを計算するときには、企業の商品購入も消費に含まれているはずです。

企業は「経費削減」を進めており、ご商売をなさっている方から見れば「物が売れない」という状況がより強調されてしまう可能性も否定できません


こういう事情が絡み合いながら、「消費」を弱くしているのです。

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