「消えた11億円」・・・・誰も気づかなかったのかなぁ! [鈍感日本人への警鐘]
何年に一度かはこういう話が新聞に載るもののようです。
昨日(2015.11.22)の読売新聞の社会面にはこんな話が出ていました。
「リゾートマンション前理事長、11億円超着服か」
かなり大きな見出しでした。
内容は、
〇大型リゾートマンション(576戸)の管理組合前理事長(68)が約16年間にわたり、組合の管理費など総額約11億7800万円を着服していた疑いがある
〇前理事長は組合に「個人的な投資に充てた」などと着服を認めた
〇前理事長は公認会計士で、99年から理事長を務めていた
〇前理事長は自分が管理する組合の預金通帳や印鑑を悪用し、昨年秋までの約16年間にわたり、管理費や修繕積立金などの約11億7,800万円を自分の証券口座や銀行口座に送金したり、現金で引き下ろしたりしていた
〇年1回の総会で会計報告は行われていたが、前理事長は口座の残高証明書を改ざんして提出し、発覚を免れていた
等々。。。。。
こういう事件が起きるたびに「誰も気づかなかったのか!」と思ってしまいます。
今回の事件は、
〇前理事長が「公認会計士」で信用力が高かったこと
〇戸数が多く、誰かに任さざるを得なかったこと
(1戸あたり200万円くらいの被害になるようですが。。。)
〇リゾートマンションだけに、実際の定住者は少なく理事長任せになっていた
などもあるのでしょうが、
①監査はなされなかったのか?
②なぜ、一人が印鑑や預金通帳を持っていたのか?
③銀行は気づかなかったのか?
④いわゆる「うるさ型」はいなかったのか?
⑤なぜ一人の人が長く理事長をしていたのか?
という素朴な疑問はあります。
銀行の残高証明書が改ざんされていたのでなかなかわからなかったのでしょうが、「通帳までは改ざんしていなかったはず」です。
「命までとられるような話」ではありませんが、しかも人ごとながら「悔しい」じゃありませんか!
そして、お金に限らず「運営のインチキ」はこんな風に埋没してしまうことが儘あるものです。
以前、ある団体の決算報告の相談に乗ったことがあるのですが、その時に申し上げたのは、数字の単位を簡単にして(今回なら百万単位くらい)大づかみに見る癖を作ってくださいと。。。。。
こういうことだって、数字に親しむコツです。
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