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だから「病人は病院に行きたがる」 [みんなうすうす気づいている]


病院に通っている患者さんの多くは高齢者です。
長寿・高齢化社会にあってはやむをえないことです。

「病院は待ち時間が多い」と言っていたところで、「たくさんのあなたたちが軽症なのにしょっちゅう行っているからでしょ」と言いたくなるところもあります。


病人はたくさんの検査をします。
結果が出るには1時間くらいはかかります
ここで待ち時間が生じます。

医師の問診・面談の多くは10分くらいですが「私だけは先生と長く話したい」と思うのが患者の本音です。
一人が1分でも長く話せば100人なら100分の時間超過になります。
100分は1時間40分です。
お医者さんの勤務時間はこの分だけ長くなります。


さらには「高齢者なるが故の緩慢な動作」も時間がかかる元です。
高齢者は「自分が年を取ったことを受け止めたくない」方も多く「あんたの動作が時間をかけ、待ち時間を増やしているんだよ、早く動けよ」とはなかなか言いにくいこともあります。


そんな高齢者(病人)がなぜ病院に行きたがるのかと言うと、

1.自宅にいると病気不安に苛まされる

・どうして病気になったのだろう?
・治るのだろうか?
・死ぬのかな?
等々不安だけが募ります


2.病院に行くとホッとする

どんなに難病・重病でもお医者さんや看護師さんは
・病状を説明してくれる
・「よくなるからね」「あなただけじゃないからね」「治すのが私たちの役目」的な患者さんから見れば「他責的」な会話をしてくれます

また、似たような症状・境遇の患者さんがたくさんいますからこういう人たちと「お友達になる」と言う安心の元が病院にはあるのです。


3.「レントゲン」や「採血」「採尿」などの検査をすると「治療している」気になる

これらは「検査」ですが、「治療」のような気にさせてくれます。
家にいてはこういう検査はほぼ受けられませんから。
※自宅でも採血や採尿や採弁も受けられますが、病人の受止め方には重みが足りないのでしょう

4.薬をもらうとなぜか安心する

・本来なら飲まなくてもいい薬があるかもしれませんが「安心薬」です
・家にたくさんあるにもかかわらず、管理不十分で過剰投与が行われている可能性があります
薬をもらうことで「私は病人」と言う烙印を自ら押すことで「自分に少しセーブしろよ」命令を与えることができるのです。



マイナンバーカードには批判が多いようですが、「デジタル保険証」が普及すれば「デジタルカルテ」の浸透と相まって「医療体制の負担軽減」ひいては「医療費の財政支出軽減」につながることでしょう。

例えば、

①自宅にいてもデジタル(ネット)診療や相談ができやすい

今でもあるのかもしれませんが、「担当医師」あるいは「受診病院の医師」あるいは「カルテを共有した医師」とのやり取りほど安心感のあるものはありません。


②現在の後期高齢者よりも次の後期高齢者の負担軽減を想定できる

75歳を超えた後期高齢者にはネット環境に習熟するには無理もありますが、今後、若い世代が発病しやすい高齢者になっていくことを考えれば「デジタル保険証」を否定・排除すればするほど医療のひっ迫が想定されます


あんたもいつかは病院にお世話になるんだよ
と考えれば、

病院が満員で診療が受けられない
健保が大赤字で財政支援が受けられない
と言ったことまで考えると「今打っておかないといけない政策・施策・対策は多い」はずです。


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