「三方よし」と「株式公開」 (日本郵政と「五方よし」チェック) [裏づけのない経営学]
「三方よし」という言葉をお聞きになったことはありますか?
同志社大学の末長教授の解説によると、
「近江商人の行商は、他国で商売をし、やがて開店することが本務であり、旅先の人々の信頼を得ることが何より大切であった。」と。
そのための心得として説かれたのが、
①売り手よし
②買い手よし
③世間よし
の「三方よしである」ということらしいですね。
http://www.shigaplaza.or.jp/sanpou/mini_info/ohmi_businessman.html
ところで「株式公開」というのはどんなことでしょうか?
一般的には、未公開株式を証券市場において売買可能にすることです。 特に、証券取引所にて売買可能にすることを上場というようです。
東京証券取引所(東証)のホームページによれば、
1.有価証券市場において公募による直接金融の道が開かれ、資金調達能力が増大する。
2.上場会社となることによって社会的に認知され、また将来性のある企業というステイタスが得られ、会社の知名度の向上と社会的信用力が高まる。
3.役員・従業員の会社に対する自覚が高まり、それが業績に反映されるとともに、優秀な人材も確保できまる。
4.個人的な経営から脱却し組織的な運営が構築され、内部管理体制の充実が図られる。
というメリットがあり、かつ、
5.投資者保護の観点から、決算発表、企業内容の適時・適切な開示等が要求されるなど、新たな社会的責任や義務が生じるということのようです。
そのほかには、
①証券取引所において株式が売買されることから、株価の推移に留意しなければならないこと。
②株式公開により、公開以前より保有した株の価値が大幅に向上する可能性があること。
③現経営陣の意図しない投資家に株式を買い占められる可能性があること。
④株主代表訴訟のターゲットになりやすいはか、厳格な法規制が適用されること。
⑤上場基準維持のための経営が求められること。
なども挙げられます。
つまり、上場または株式を公開する企業というのは、
①投資家にとってよいこと
②経営陣にとってよいこと
③従業員にとってよいこと
④取引先にとってよいこと
⑤一般消費者にとってよいこと
の「五方よし」が求められるのではないでしょうか。。。。。
最近、いい教科書(お手本)ができました。
今大騒ぎの「日本郵政」について、チェックをしてみてください。
「日本郵政」はまだ株式を公開していませんが、これだけの大企業です。公開企業然としたチェックをしてみませんか?先程の「五方よし」チェックが有意義に見えてきます。
①投資家にはどうでしょう。
今のところ株主は日本国だけです。国が100%株主です。株主の利益は無視できません。
②経営陣にとってはどうでしょう。
・・・・・・・・・・・皆さんでお考えください。
公開企業になれば、経営ぶりの透明性・適正経営が強く求められます。
③従業員にとってはどうでしょう。
・・・・・・・・・・・皆さんでお考えください。
「会社はだれのものか!」ということがよく議論になりますが、従業員の皆さんのご家族の生活や健康を危うくするようでは失格です。
④取引先にとってはどうでしょう。
日本郵政の取引先は本当に多岐・多数にわたります。
・郵便事業
・保険事業
・金融事業
と守備範囲はすごく広範にわたります。
すなわち、影響のあるまたは関係のあるお取引先はすごく多いということでしょう。
競争が生まれるのはすごくいいことです。
しかし、これだけの巨大企業ですから、競争が行き過ぎたり、圧力になったりしてもいかがかなものかということです。
⑤一般消費者の皆さんにはいかがでしょう。
・・・・・・・・・・・「取引先」ではありますが、「経常性」という意味では別建てのほうが好ましいでしょう。
特に、郵便事業は、他に代わるものがありません。宅配便があるとはいえ、国策郵便制度に支えられた親書・信書の配達には絶対的な信用力があります。
消費者である国民の生活を大きく左右するものです。
最近のニュースを見ていて気になるのですが、
「民間企業のことは民間企業に任せるべき」
と、時の首相も、高名な学者もおっしゃっていました。
この問題を「五方よし」チェックで確認してみてほしいものです。
目標は、株式公開です。
しかし、上場基準等々を切り口にし、それぞれの段階におけるチェックは必要です。
株式公開を考えていらっしゃる皆様・・・・・・株式公開を焦ることはありません。
「五方よし」チェックを行いながら、ステップ・バイ・ステップで進めてください。
なお、最近の傾向として、「上場企業がよく倒産」しました。
以前なら、あまり想定できなかったことです。
しかしながら、倒産被害にあわれた方はいらっしゃるものの、これらの「上場企業が倒産したからすごく大変だぁ!」という話はあまり伝わってこないのも実情です。
東証のHPより
1.上場制度
http://www.tse.or.jp/rules/listing/index.html
2.上場審査基準
http://www.tse.or.jp/rules/listing/stlisting.html
3.適時開示制度(会社情報)
http://www.tse.or.jp/rules/td/yousei.html
4.適時開示制度(決算情報)
http://www.tse.or.jp/rules/kessan/quarter/q-yoryo/index.html
http://www.tse.or.jp/rules/kessan/tanshin/k-yoryo/index.html
これらは、一部です。
上場するには、経営に透明性が強く求められます。
同志社大学の末長教授の解説によると、
「近江商人の行商は、他国で商売をし、やがて開店することが本務であり、旅先の人々の信頼を得ることが何より大切であった。」と。
そのための心得として説かれたのが、
①売り手よし
②買い手よし
③世間よし
の「三方よしである」ということらしいですね。
http://www.shigaplaza.or.jp/sanpou/mini_info/ohmi_businessman.html
ところで「株式公開」というのはどんなことでしょうか?
一般的には、未公開株式を証券市場において売買可能にすることです。 特に、証券取引所にて売買可能にすることを上場というようです。
東京証券取引所(東証)のホームページによれば、
1.有価証券市場において公募による直接金融の道が開かれ、資金調達能力が増大する。
2.上場会社となることによって社会的に認知され、また将来性のある企業というステイタスが得られ、会社の知名度の向上と社会的信用力が高まる。
3.役員・従業員の会社に対する自覚が高まり、それが業績に反映されるとともに、優秀な人材も確保できまる。
4.個人的な経営から脱却し組織的な運営が構築され、内部管理体制の充実が図られる。
というメリットがあり、かつ、
5.投資者保護の観点から、決算発表、企業内容の適時・適切な開示等が要求されるなど、新たな社会的責任や義務が生じるということのようです。
そのほかには、
①証券取引所において株式が売買されることから、株価の推移に留意しなければならないこと。
②株式公開により、公開以前より保有した株の価値が大幅に向上する可能性があること。
③現経営陣の意図しない投資家に株式を買い占められる可能性があること。
④株主代表訴訟のターゲットになりやすいはか、厳格な法規制が適用されること。
⑤上場基準維持のための経営が求められること。
なども挙げられます。
つまり、上場または株式を公開する企業というのは、
①投資家にとってよいこと
②経営陣にとってよいこと
③従業員にとってよいこと
④取引先にとってよいこと
⑤一般消費者にとってよいこと
の「五方よし」が求められるのではないでしょうか。。。。。
最近、いい教科書(お手本)ができました。
今大騒ぎの「日本郵政」について、チェックをしてみてください。
「日本郵政」はまだ株式を公開していませんが、これだけの大企業です。公開企業然としたチェックをしてみませんか?先程の「五方よし」チェックが有意義に見えてきます。
①投資家にはどうでしょう。
今のところ株主は日本国だけです。国が100%株主です。株主の利益は無視できません。
②経営陣にとってはどうでしょう。
・・・・・・・・・・・皆さんでお考えください。
公開企業になれば、経営ぶりの透明性・適正経営が強く求められます。
③従業員にとってはどうでしょう。
・・・・・・・・・・・皆さんでお考えください。
「会社はだれのものか!」ということがよく議論になりますが、従業員の皆さんのご家族の生活や健康を危うくするようでは失格です。
④取引先にとってはどうでしょう。
日本郵政の取引先は本当に多岐・多数にわたります。
・郵便事業
・保険事業
・金融事業
と守備範囲はすごく広範にわたります。
すなわち、影響のあるまたは関係のあるお取引先はすごく多いということでしょう。
競争が生まれるのはすごくいいことです。
しかし、これだけの巨大企業ですから、競争が行き過ぎたり、圧力になったりしてもいかがかなものかということです。
⑤一般消費者の皆さんにはいかがでしょう。
・・・・・・・・・・・「取引先」ではありますが、「経常性」という意味では別建てのほうが好ましいでしょう。
特に、郵便事業は、他に代わるものがありません。宅配便があるとはいえ、国策郵便制度に支えられた親書・信書の配達には絶対的な信用力があります。
消費者である国民の生活を大きく左右するものです。
最近のニュースを見ていて気になるのですが、
「民間企業のことは民間企業に任せるべき」
と、時の首相も、高名な学者もおっしゃっていました。
この問題を「五方よし」チェックで確認してみてほしいものです。
目標は、株式公開です。
しかし、上場基準等々を切り口にし、それぞれの段階におけるチェックは必要です。
株式公開を考えていらっしゃる皆様・・・・・・株式公開を焦ることはありません。
「五方よし」チェックを行いながら、ステップ・バイ・ステップで進めてください。
なお、最近の傾向として、「上場企業がよく倒産」しました。
以前なら、あまり想定できなかったことです。
しかしながら、倒産被害にあわれた方はいらっしゃるものの、これらの「上場企業が倒産したからすごく大変だぁ!」という話はあまり伝わってこないのも実情です。
東証のHPより
1.上場制度
http://www.tse.or.jp/rules/listing/index.html
2.上場審査基準
http://www.tse.or.jp/rules/listing/stlisting.html
3.適時開示制度(会社情報)
http://www.tse.or.jp/rules/td/yousei.html
4.適時開示制度(決算情報)
http://www.tse.or.jp/rules/kessan/quarter/q-yoryo/index.html
http://www.tse.or.jp/rules/kessan/tanshin/k-yoryo/index.html
これらは、一部です。
上場するには、経営に透明性が強く求められます。
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