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日本人の「貯蓄習慣」 [みんなうすうす気づいている]

「老後の蓄えにします」
これは100歳を越えてテレビなどによく出演されていた「金さん銀さん」に「ギャラの使い道」を聞いた時の回答です。

100歳を越えた方でも老後の備えを考えている」ということで当時は話題になったものです。
私はこの話を日銀の支店長から聞きましたので、日銀でも話題になっていたようです。


ところでなぜ日本人は貯蓄の重要性を意識している人が多いのでしょうか?
おそらく、

米をメインとした農耕民族であること

米栽培は4月に田植えをしたとしても収穫は9月ごろです。
つまり、この半年くらいの間は収入がありません
あるいは気候条件や災害の影響で予定した収量が確保できないこともあります。
そこで「備え」は絶えず必要だということです。
だから貯蓄です。

このことは山林業で木材を育てている方々も同様です。
米と違い「伐採まではには〇年」という単位での時間がかかり、またその間には植林や下草刈りや枝打ちや間伐も必要です。
ですから備えが必要になってきます。

漁師の皆さんが「宵越しの金は持たない」的な言動をなさるのは「お金が無くなればまた漁に出る」ということがあるからでしょう。
しかし「網元」さんは「お金持ち」だったのではないかと思います。
なぜかというと「船を買ったり」「網を買ったり」と設備投資が常時必要だからです。


四季(春夏秋冬)があること

日本は梅雨があり、夏は暑く、秋には台風が来て、冬は寒く雪が降る国です。
特に冬は仕事を休む日が多いことが想定されます。
つまり、季節要因で収入が途絶える時が来てしまう恐れがあります。
だから「冬眠する動物のように」蓄えが必要だったのです。
まさしく「リスクに向き合っていた」ということでしょう。


多くの日本人は資金の回転率の悪い農耕あるいは気候の影響を受けやすい仕事を生業としていたことが貯蓄の必要性を植え付けたのでしょう。
つまり「貯蓄」でリスクを緩和していたということでしょう。


今だってこの基本は変わっていません。
コロナの時代になって「貯蓄の有無」の実感をつくづく感じていらっしゃる方も多いと思います。
「貯蓄」を否定あるいは軽視することなかれ


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