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若い頃の「二階さん」 [銀行(員)と付き合う法]

年とともに自慢したくなることも増えてくるものです。
また今日も自慢話を。

金融の現場にいると国会議員の先生からのご連絡もそれなりにあります。
議員直接ではなくても、秘書、事務所顧問などと言った名刺を持った人が寄ってきます。

二階先生からも何度か電話をいただきました
二階さんの場合は「直接の電話」と言うの特徴的でした。
結果も議員会館に電話をすると秘書の方が即二階さんに回してしまいます。
つまり「これはと思ったら直接見聞きする」と言う特長がおありでした。

私の場合は「いい話」ばかりでしたから二階さんと話しても特に困ることもありませんでした。
二階議員の後援会長を始め有力支援者の多くは取引先であり「あの銀行は、あの支店長はよくやっている」と伝わっていたようです。

そんなことを二階さんもおっしゃっていました。
ある企業の工場竣工パーティでも二階さん本人、夫人、子息と同じテーブルでした。


私は正論しか言わず下手(したて)にでることが少なかったものですから「こいつは仕方がない」と伝わっていたようです。
「二階先生にお願いするから」と言った捨て台詞をおっしゃったお客様にもついぞ二階さんは関与されませんでした。
後日この企業に行き社長に「あれこれと指摘」したり「これ以上借金してもお金は返せない」「今なら会社更生をした方がいい」と申し上げると
社長より
「かつてある銀行の紹介で経営コンサルタント(東大出身者多数の)チームが来て多額の費用を払ったがあんたの説明の方がよくわかった」



私の融資スタイルは、
●不都合な案件は部下任せにしない
●問題点は説明する
●企業団体の勉強会で
・融資を断る理由
・積極的に融資する理由
・政治家の関与は「裏口入学」同様ゼロ回答とする
と言ったことなどを事前に説明しておいたものですから有力企業を中心に賛同をえられたものでした。


その結果、後日新規のセールスで担当者が訪問すると
「うちみたいな企業になぜ融資のセールスに来たの?あの支店長の話ではうちには融資ができないはず」
と驚かれることがよくあると担当者がこぼしていました。
担当者も心得たもので「その支店長があそこに行って来いと言いました」と勝手に創作していたようです。
当然のことながら成約です。

※ただし、後任の支店長は融資案件を持ってこられ困ってしまったようです。
さすが政治家、隙間を衝くのはお上手です。


「正論はわかる人」「一所懸命さが伝わる人」と言うのが私の二階評でした。
今の二階さんは偉くなられそしてお年を取られ過ぎました。


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「銀行員の帰り支度」~かえるチェック [銀行(員)と付き合う法]

銀行員にとっていやなことの一つに「検査部が入る」ということがあります。
予告もなく、ある日突然、朝一で検査部はやってきます。

机を開けて見られたり、まぁいろいろとチェックされます。
「お金」が商品だけにあるとかないとかがトコトン調べられます。

そのため毎日の帰宅時のチェックが重要となってきます。

私が現役当時こんなことをやっていました。
帰る時は必ずチェックすること、すなわち「帰るチェック」です。


1.「ごみ」チェック

ゴミは毎日「一般ゴミ」と「業務ゴミ」に分けられます
そして、数日そのゴミを保管します

もし「一般ゴミ」の中から「業務上の書類」や「お客様の書類」でも出てこようものなら大変なことになります

2.「時間外」チェック

残業時間の確認です
パソコンのオンオフ時間やセキュリティセットの時間などとの整合性まで確認されてしまいます
休暇願が出ているにもかかわらず書類作成や時間外勤務が行われていないかまで調査されます

3.「片付け」チェック

「机の上には電話機だけ」というのが大原則です
パソコンのしまい忘れ
プリンターの中に印刷物が残っていないか
等々出しっぱなしは許されません

4.「言い忘れ」チェック

上司への報告、同僚への連絡等一日の仕事はすっからかんにしておくことが求められます

5.「かばん」チェック

銀行員のかばんは貸与物です
帰る時はかばんの中を空にすることが必要です
空にしたのがよくわかるようにファスナーを開けてひっくり返しておくことも求められます

6.「やり残し」チェック

そうは言っても「今日中にやっておかなければいけないこと」があったりします
「やり残した仕事はないのか?」がテーマです

7.「引き出し」チェック

検査部が一番最初に見るところが机やキャビネの引き出しです
そこに「金庫にしまう」べきものが入っていたり「私物が混入」していたりしていないかが最重要テーマの一つです

銀行には「現金」や「手形・小切手」などの現物があり、そのために金庫があります
「金庫」と言っても一般企業の金庫とは違い、鍵も複数人が分けて持っていて複数人で閉めることになります

8.「戸締り」チェック

基本は「セキュリティ」をONにする時にわかりますが、会議室、更衣室、トイレなどの窓が開いていたりすることがあります
施錠されていなかったりしたら大変なことになることもあります

9.「電気」チェック

「節電」はもちろん、「火災」の危険もあります
「消灯」「スイッチオフ」は徹底されています


10.「鍵」チェック

「机」「引き出し」「キャビネ」「金庫」すべてに施錠が必要です
明らかに施錠も必要ない引き出しなどは、ご丁寧に「施錠不要」の表示をしておきます
それ以外は毎日施錠して帰宅します


今はオフィスオートメーションやオフィス家具の進歩で変わっているかもしれませんが、銀行員の魂はこういうところにもありました。
この文化に馴染めない人、そそっかしい人は銀行員には向きません。

「検査部の検査」がなぜ怖いのかと言うと、
店舗の評価の対象」であり罰点をもらうと、
賞与が減る
人事考課の時の評点に影響する
特に管理職は人事異動・昇格に影響する
ということがあります。


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銀行の支店長が2年で異動するわけ [銀行(員)と付き合う法]


おそらく多くの銀行の支店長は2年程度で異動しているはずです。
県警本部長や税務署長なら1年くらいのはずです。

これらのポストは「癒着」を嫌うというのが一番の特徴です。
「あの人はいい人だからもう少し置いてほしい」
ということはあまりいいことではないのです。

銀行の支店長に限って言えば、
不正防止
相性(支店長及び部下双方ともに)
人材登用
ということがあります。
そして
新しい目で見るという効果もあります。

出世する人は異動が早い
というのもある意味当たっています。
次のポストが空いているかどうかという問題もありますが「あいつは優秀だ」と言われたり(勝手評価があったり)すると、次のポストを無理やり空けてまでも異動させることもあります。

外部との癒着を防ぐあまり内部的には癒着そのものなのは笑いますが。。。。

創業オーナーの企業の場合は「癒着」「不正」云々を議論するまでもありません。
社長の不出来が破たんに通じるからです。

ただ、サラリーマンの場合は「雇われ」ですから「リスク重視」の組織であれば異動による新しい目はかなり重要なことなのです。


テレビなどのマスコミで有名な(チヤホヤされる)ある多選知事。
地元の方の評価は「テレビなどの露出も多く活躍されている」という評価だったものが、「彼は自分が有名になるのが好きで実は県・県民のためになることはなにもやっていない」という評価に変わってきているのも興味深い事実です。


政治家、あるいは組織のトップが同じポストに長くいるとどうも「晩節を汚す」ようなことがニュースになる今日この頃です。





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「嫌われ」そして「頼りにされる」のが銀行員 [銀行(員)と付き合う法]

「銀行に家を取られた」と何度言われたことでしょうか。。。。

銀行員が嫌われる瞬間の一コマです。
そんな時には言い訳もしないし、無言で対応するだけです。
こんなことを言うのは倒産した経営者の身内の方が多いものですから。
悪いのは「銀行ではなく、無茶(イージー)な経営ぶり」です。


多くのご商売と違い
・銀行の利益率は低い
・多くの預金者から預かったお金を選んだ人に融資をしている
1億円の貸出ロスは、1億円の損失
※多くのご商売は1億円の踏み倒しでも直接的な損失はコスト原価部分だけ
ということがあります。


さらには、
銀行は貸したら終わりではなく「貸出金を回収」して初めて1回戦が終わります。
貸出金が有意義に使われ、借りた人が成長する(将来利益体質になる)
末永くお取引をしたい
というのも銀行員の本音です。


世の中では「嫌われる」部分が多いのですが、頼りにされることも多いのが銀行員です。
税務署にも見せない書類をあなたには見せる
娘の婿に来ないか
等々が経営者の言葉から出てきたら「信頼の証」です。


銀行は元来「経営のパートナー」としての役割を果たしてきました。
それは税理士さんや弁護士さんにも似ています。
いい企業の特長は「銀行の使い方がうまい」ということです。


銀行員が厳しく見えてしまうのは「モノの流れ」を「お金の流れ」とリンクさせてみるからです。
しかも、
①過去どうであったのか?
②現在どうなのか?
③将来どうなるのか?
と多面的な評価をします。
マスコミでちやほやされる程度では真の実力はわかりません。

「貸借対照表」「損益計算書」などの静態分析も重要ですが、「資金繰表」による動態分析も行います。
「いい商品なのに」「おいしいのに」だけでは評価しません。
裏付けとなるお金の動きはどうなのか?」ということがポイントです。

余談ですが「一時的な預金」よりも「積立定期」「普通預金・当座預金の入り払い」を評価するというのはコンスタントなお金の流れが明確だからです。


最近の銀行は
投資銀行なのに中小企業向け金融機関の顔をしている
企業にアドバイスしない
サステナビリティと言いつつ一過的な思考
メインバンクの役割ができていない
ところも目立ちます。


金融手法もいろいろと変わってきましたので過去の郷愁に縋りつくのも適切ではないでしょうが、「経営のパートナー」として評価されない銀行はその役目を終えたと考える時期かもしれません。


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「ものの流れ」と「カネの流れ」を追え! [銀行(員)と付き合う法]


銀行の融資担当になって必ず教えられることの一つに、

「ものの流れ」と「カネの流れ」をよく見ろ

ということ。
ご商売をやっている限りは「モノが流れ」その逆方向に「カネが流れ」ていきます。
ここの整合性が取れていないと「このご商売はおかしい」ということになります。

もし「儲かっていない」のだとしたらこういう流れのどこかに隘路があります。


地方創生などの行政の補助金は何を基準に配分されているのかよくわからないことがあります。
だからうまく行かないのです。


「生活保護」のような支援策も少しアンタッチャブルなところはありますがこういう原則は必ずあるものです。
最近の政治家の中には「税金」や「国債」が湯水のように湧いてくるかのような話をしたがる人が多いのも現実です。





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銀行員とつき合いにくいのはなぜ? [銀行(員)と付き合う法]


「お金に細かそうで。。。。」
昔々、この言葉は「結婚したくない職業」のベスト3に銀行員が選ばれた時の理由の一つです。


実際はどうだったのかよくわかりませんが、社会生活の中では「銀行員はつき合いにくい」と思っ高田は多いのではないでしょうか?
多くの場合「プライドが高い」といったことがよくあるようですが、実際には融資畑を長くやっていると、
全体像
ゴール
を確認し
違和感
を大事にすること
が身体に根付いていることも多いようです。


融資の仕事をやるうえでは当然と言えば当然のことですが、
これが私生活にまで入り込むと嫌われてしまいます。


ただ、政治、行政、地域組織、企業等々のお仕事ぶりを垣間見るとやはりこれらの
全体像はどうなのか?
ゴールはどこにあるのか?
という絵を思い描き、
腑に落ちない違和感
を突き詰めようとしてしまいます。


しかし、溜飲が下がるのは「ほら私の思った通りだろ」と確認できた時です。

銀行員での経験は決して独善的ではありません。
教科書で習ったことに加え、
数多くの失敗
成功した経営者の皆さんの言動や歩いてこられた道程
に学んだことが多いからです。


マスコミが報じるニュースや話題を見聞きするにつけ、「違和感」を感じるのもまた楽しからずやということかもしれません。

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「銀行」は質屋ではない [銀行(員)と付き合う法]

「一六銀行」と言うのがあります。
「質屋」さんのことです。
銀行と質屋のどこが違うのか?
質草の有無という基準もあります。
他には「銀行は経営のパートナー」だということです。

「アベノミクス」時代になると「低金利」と「証券系エコノミスト」の重用ということで「銀行のステータス」はずいぶん低下してしまいました。
この「経営のパートナー」ということが忘れ去られてしまったからです。
「地方創生」というバラマキなどもありました。

その結果、「産業」という言葉の持つ意味がすっかり低下してしまいました。

銀行は
将来性のある企業には前から引っ張り後ろから押す
経営ぶりの悪い企業には「叱る」「削る」「潰す」
といった行動をとります。

日本の産業および雇用を考えているからです。
儲けは後からついてきます。


「安倍・菅の9年」の長さは、過去の経験を知らない人たちに世代が交代してしまったこともあります。

今の世の中、銀行を「経営のパートナー」などと呼ぶ人はまずいません
それどころか「銀行」「銀行員」ですら知らない人たちの集団になろうとしています。

資源小国の日本ができることは限られています。
そういう中での基本や原理・原則を押さえないで成功はない

NHKの朝ドラの「ちむどんどん」はレストランの経営や沖縄料理屋の開業の話が出てきます。
しかし「明らかにご商売の素人の話」にはうんざりです。
登場する信用金庫さんも「ちょっと違う」という印象です。

「経営」をなめたらいけません。



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「銀行員は人を見る」「政治家は票を見る」 [銀行(員)と付き合う法]


統一教会問題でマスコミやSNSは盛り上がっています。
「統一教会とつながっている政治家は悪、即刻辞めていただきたい」というご意見も多いようですが、

小選挙区制の下では、議員辞職⇒再選挙で当選 という図式は崩れないかもしれません。特に地方では。

「今まで知らなかったの?」とマスコミや有権者の皆さんに聞いてみたくなります特に地方では。

ところで「なぜ政治家は統一教会とつながってしまった」のでしょう?
教義まで見れば違和感がたっぷりのはずなのにです。

つまり「」です。

私の知人に地方の県会議員がいますが、選挙の時は、
①学会
②教会
③同和
組織票をもらうかもらわないかが生命線だとかねがね言っていました。

この3つは上意下達が徹底しているようです。
「好きとか嫌い」などという感情や「いいか悪いか」などの理屈も働かないものがあるのかもしれません。


参考までに、「銀行員は何を見るのか?」というと「」です。
「ひと、もの、かね」と俗に言われていますが、そのトップバッターの「人」こそ最大のチェックポイントです。

融資をする事業者というのは、
・人が良すぎてもダメ
・人が悪すぎてもダメ
・うそつきはダメ
等それなりに事業に向き合う姿勢というものがあります。


どんなに決算書や事業計画書が立派に作ってあっても、中には「うそ」というのもあります。
また、今後の事業展開は「人」次第、「もの」次第ということもあります。

だから銀行員はとてもストイックなスタンスが求められてきました。


思うに、政治家は「票になれば」「当選すれば」というのが第一テーマで行動の良しあしは二の次のはずです。

起こるべくして起こった統一教会問題
似たように「票になる塊」があれば、おそらくまた政治家は飛びついていくでしょう。


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「リスク」と向き合った銀行員生活 [銀行(員)と付き合う法]

今度の選挙の政権放送を聞いていたら「銀行員出身の候補者」がいて「中小企業を支援した」と言うようなお話をされていました。

この「中小企業支援」と言うのは胡散臭い言葉で採用面接などでは就活学生などから必ず出てくる言葉です。
現実は「微妙に違う」というのが実態です。


さてさて私の銀行員生活はと言えば、「リスク管理」「リスクと向き合う」と言うのが仕事の柱でした。

例えば、

1.融資の現場では

貸出ロスを出さないこと


2.人事の現場では

①不祥事を起こさない仕組みを作ること
②出来の悪い行員を減らすこと(人事異動で適材適所で仕事をしてもらう)
③優秀な学生さんを採用すること(採用してみなければわからないことも多いようです)
④コンプライアンスを徹底・浸透させること


3.証券投資の現場では

有価証券の保有ロスを避けること


4.支店経営の現場では

①貸出ロスを避ける
②不祥事を避ける
③苦情を避ける
④人材を育成する
⑤シンパのお客様を増やす


等々とそれはそれはストイックなものでした。
どこにも「イケイケどんどん」のような仕事はありませんでした。

また「支援」などした覚えもありません
経営のパートナー」の役割を果たしただけです。


政治家の中には「銀行員出身」と言う方もいらっしゃるようですが、実際にお話ししたりご経歴を確認すると「銀行員になり切っていない」「肩書は銀行員出身」と言う方が多いようです。
彼らの政治活動からは「金融の専門家的な言動」を覚えたこともありません。


かつて銀行員と言う職業が「ある意味嫌われ」「経営者層からは評価された」のは、
経営に向き合うにあたり「ブレーキをかけ」「押さえるべきポイントを突いた」からです。


調子よく「企業を支援する」などと言えるようなお仕事ではなかったのです。


銀行の商売と言うのは「それほど儲かるビジネス」ではありません。
5%の利率で預金を集めて8%の利率で貸しても「粗利益は3%」なのですから。
そこから貸出ロスの償却費用や高い給料や一等地の店舗維持費などを捻出しなければいけないのです。

だから「金額的・時間的ロスを減らす」「量で稼ぐ」「人材で稼ぐ」ことを徹底したのです。


サービス残業
無給の休日出勤
風呂敷残業
などと言う「ただ働き」もいとわない仕事人間がなんと多かったことでしょう。。。。
それでも「楽しい仕事」でした。
おそらく今の方なら続かないのではないでしょうか。


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銀行員はなぜ「ものしり」か [銀行(員)と付き合う法]


一般の人には銀行員の仕事というのはわかりにくいものです。

「お給料がいいんでしょ」
「残業が多いんでしょ」
「転勤が多くてたいへんね」
と言った具合いでしょうか?

新卒の採用面接をしていても学生さんからは、
企業(特に中小企業)を支援したい」という話をよく聞きます。

この「企業支援」という言葉の意味もどうもよくわかりません。
「倒産しそうな企業に低利融資をして立ち直させる」
と言った意味合いもよく伝わってきますが、現実は「生き残る企業」「将来性のある企業」にしか融資をしないのが実情です。
そのギャップを理解できるには5〜10年はかかるでしょう。


ところで銀行に就職すると恐ろしいほどの資格試験が待っています
①銀行業務検定の合格(法務、簿記、外為、経営、労働法等々)
②証券業務の資格
③生命保険業務の資格
④損害保険業務の資格
⑤コンプライアンスの資格
等々があります。
そのため「通信教育」や「e-ラーニング」の受講も必須です。

「銀行員を辞めたくなった」という人の中には「こういう試験に合格できない」という人も多いようです。
結局、同期との出世格差が生まれるのが目に見えているからです。

こういう修行の時代に「ものしり」になるのと、加えて、
各企業の経営者のお話を聞ける
同業他社の経営者のお話を聞き比べて耳年増になる
工場や店舗のなど現場の実査を行う

こともさらに「ものしり」に磨きをかけていくのです。


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「信頼」と「信用」は違う [銀行(員)と付き合う法]


あの人は「信用できる人」
あの人は「信頼できる人」
などと一般的にはよく使います

私事で言えば銀行員時代は「信用する」とか「信頼する」などと思ったことはないのかもしれません


「お金を貸す」と言うのが商売の銀行では

「あの人は信用できるからきっと返済してくれるよ」などと考えたことはありません
必ず「返済能力はあるのか?」という検証をします
「あの人は信頼できるからこの決算書は正しい、この事業計画は正しい」などと考えることもありません
必ず検証を行います


「信頼」とは・・・信じて頼りにすること
「信用」とは・・・相手の言動を信じること
と言うのが辞書的な解釈でしょうか

銀行と言うのは怖いところで内部的にも「一人でできる仕事」はほぼほぼありません
必ず「検証」やら「照合」と言う作業を経て次のステップに進むのです

銀行ほど厳しくはなくても多くの企業でも同じようなスタンスでビジネスに臨んでいらっしゃることでしょう

ただ、「同じ人が長年担当している」「一人に仕事が任されている」と言うことは間々あるようで、不祥事の原因はほぼこういう事情ではないでしょうか

企業経営者にはGWはありません
たとえ旅先であっても「こういうこと」を思い浮かべ、チェックなさったらいかがでしょうか


ただし、銀行員は「企業の長年の成功実績」「経営陣の人となり」については検証がどうのこうのと言う前に高い評価は持っています
それは「信頼」でも「信用」でもなく「尊敬」なのです

そういう仕事の仕方を「長年続けてきた」私は「冷たい」と言われても仕方がないかもしれません


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