「安倍・菅の9年」を好評価してはいけない [少し政治的な話を。。。。]
コロナの感染のまん延状態が長く続きいろいろな点で「こんなはずではなかった」ということが起きているようです。
例えば、
①飲食・観光及びそれらに伴うサービス関連業界の業績不振
②輸入物価を中心とした物価上昇
③エネルギー不安
④サプライチェーンの問題
⑤半導体不足
⑥雇用不安・非正規労働者の雇用問題
等々
「コロナがなければ」なのか「コロナがあったから顕在化」したのか微妙なところです。
安倍・菅がセットで政権運営をしていた9年間の上げ底ぶりが顕在化したとも考えられます。
岸田内閣に代わってワクチン接種の遅れを指摘するマスコミの中には「菅首相は迅速だった」「河野ワクチン担当大臣にもどってきてほしい」などというコメンテーターも出る状況です。
「はて?」と首をかしげたくなることも多々あります。
1.ワクチン接種の遅れは菅内閣時代の「ワクチン接種・調達計画」に基づくもの
2021年12月24日に開催された厚労省主催の「新型コロナウイルスワクチンの接種体制確保についてで準備された「自治体説明会」資料を見ると
●モデルナ:2022年第1四半期に1800万回分の追加供給を受ける(2021年12月24日)
●ファイザー:2022年1月から1年間で1億2000万回分のワクチンの供給(2021年10月7日)
という契約の状況が記載されています。
次のワクチン接種を6か月にするには「この調達計画が遅い」ことがどうも原因のようです。
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000872638.pdf
河野前ワクチン担当大臣は「残っているワクチンがある」等の発言をなさっていますが、
●各自治体に配られた後ということも考えられること
●医療従事者に優先摂取する程度であること
●そもそも河野前大臣はワクチン在庫に関与されていなかった節もあり、また、総裁選挙立候補準備で厚労省策定のワクチン接種計画にも参画されていないのではないか
2.「モリ・カケ・サクラ」と「総務省不祥事」を忘れてはいけない
「法は道徳の最小限」という言葉があります。
「モリ・カケ・サクラ」と「総務省不祥事」の法的事件性がどうなったのかよくわかりませんが「政治道徳」「政治家道徳」として好ましいものではなかったはずです。
こういう人たちがやった政治・政策がどんなものだったのか推して知るべしです。
3.アベノミクスと地方創生は定着していない
おそらく見るべき効果がなかったのでしょう。
あるいはコロナではがされてしまうようなものだったのでしょう。
「地方創生」については「成功した」などという話を聞いたことも見たこともありません。
一時的な税金のバラマキだったのでしょう。
「観光」も「株価」も「そもそもミズモノ」なのにそれがすべてのように語られているのも不思議でなりません。
4.「政治主導」という名の「組織的な政策運営の放棄」
霞が関の高級官僚の皆さんのやる気を削いでしまいました。
「官僚至上主義」に陥るのも危険ですが、官僚制度のもつ強さ(課題発見能力や将来を見据えた政策研究)を弱めてしまいました。
「政治主導」というと「意思決定が早い」ように聞こえますが、意思決定する方の尺度がずれていたらとんでもないことが起きてしまいます。
「安倍・菅の9年」がこの時期だったのです。
※菅さんは安倍首相の下での官房長官でした。
5.「経済」と言いつつも「産業政策」も「総合計画」もないから見掛け倒しになっている
「もはや戦後ではない」と言ったのは昭和31年(1956年)の経済白書でした。
今は昭和97年(2022年)ですから、あれから65年くらい経っています。
この頃は、敗戦処理も一段落し、太平洋戦争で復員した若者を中心に起業も行われあるいは産業の現場の労働力となって日本の高度成長に向かっていった時期です。
その主力が30歳前後の若者だったとしたら、今は95歳周辺の人たちです。
「親子の年齢差が30年くらい」とすると二回りした時期がこの「安倍・菅の9年」にほぼ付合すると考えることもできます。
「その時にすべきことは何だったのか?」
そういう議論や政策がなさ過ぎました。
6.岸田首相は「(党役員の任期)1期1年、連続3期まで」を掲げ、しかも組閣では「コロナ担当大臣」をそっくり変えてしまいました
野党に政権を渡さないための自浄能力が働いたとみるべきでしょう。
「安倍・菅の9年」を許してしまった自民党内の空気感を変えるということが必要だったのでしょう。
コロナ担当大臣も
・田村厚労大臣~厚労通と言われながらも答弁や会見での早口は意のままにできなかった証拠でしょう。
・西村コロナ担当大臣~ぎこちない答弁や会見の姿が思い出されます。
・河野ワクチン担当大臣~都議選が終わるまでワクチン在庫を伏せていたこともありました。
マスコミ担当としての存在感はあるものの実態はどこまで把握されたり知らされていたのか疑問です。
・加藤官房長官~役割も責任のわからない人でしたが、時々コロナことを発言されていました。
「船頭多くして船山に登る」状態だったのかもしれません。
おそらく大臣が多い割にはコロナ対策を任されずかつ持論を主張できなかったのではないでしょうか
ゆめゆめ「安倍・菅の9年」を過大評価してはいけません。
野党もシャドーキャビネットを作るほどの力もありません。
奇しくもコロナが日本に期待される政治あるいは政治家の姿を顕在化しようとしているのかもしれません。
隣国である韓国では「4回目のワクチン接種」が始まったようです。
・スタートが早かったのか?
・ワクチン接種サイクルが短いのか?
事情はよく分かりませんが「ワクチンだけでコロナ禍が改善する」とも思えません。
例えば、
①飲食・観光及びそれらに伴うサービス関連業界の業績不振
②輸入物価を中心とした物価上昇
③エネルギー不安
④サプライチェーンの問題
⑤半導体不足
⑥雇用不安・非正規労働者の雇用問題
等々
「コロナがなければ」なのか「コロナがあったから顕在化」したのか微妙なところです。
安倍・菅がセットで政権運営をしていた9年間の上げ底ぶりが顕在化したとも考えられます。
岸田内閣に代わってワクチン接種の遅れを指摘するマスコミの中には「菅首相は迅速だった」「河野ワクチン担当大臣にもどってきてほしい」などというコメンテーターも出る状況です。
「はて?」と首をかしげたくなることも多々あります。
1.ワクチン接種の遅れは菅内閣時代の「ワクチン接種・調達計画」に基づくもの
2021年12月24日に開催された厚労省主催の「新型コロナウイルスワクチンの接種体制確保についてで準備された「自治体説明会」資料を見ると
●モデルナ:2022年第1四半期に1800万回分の追加供給を受ける(2021年12月24日)
●ファイザー:2022年1月から1年間で1億2000万回分のワクチンの供給(2021年10月7日)
という契約の状況が記載されています。
次のワクチン接種を6か月にするには「この調達計画が遅い」ことがどうも原因のようです。
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000872638.pdf
河野前ワクチン担当大臣は「残っているワクチンがある」等の発言をなさっていますが、
●各自治体に配られた後ということも考えられること
●医療従事者に優先摂取する程度であること
●そもそも河野前大臣はワクチン在庫に関与されていなかった節もあり、また、総裁選挙立候補準備で厚労省策定のワクチン接種計画にも参画されていないのではないか
2.「モリ・カケ・サクラ」と「総務省不祥事」を忘れてはいけない
「法は道徳の最小限」という言葉があります。
「モリ・カケ・サクラ」と「総務省不祥事」の法的事件性がどうなったのかよくわかりませんが「政治道徳」「政治家道徳」として好ましいものではなかったはずです。
こういう人たちがやった政治・政策がどんなものだったのか推して知るべしです。
3.アベノミクスと地方創生は定着していない
おそらく見るべき効果がなかったのでしょう。
あるいはコロナではがされてしまうようなものだったのでしょう。
「地方創生」については「成功した」などという話を聞いたことも見たこともありません。
一時的な税金のバラマキだったのでしょう。
「観光」も「株価」も「そもそもミズモノ」なのにそれがすべてのように語られているのも不思議でなりません。
4.「政治主導」という名の「組織的な政策運営の放棄」
霞が関の高級官僚の皆さんのやる気を削いでしまいました。
「官僚至上主義」に陥るのも危険ですが、官僚制度のもつ強さ(課題発見能力や将来を見据えた政策研究)を弱めてしまいました。
「政治主導」というと「意思決定が早い」ように聞こえますが、意思決定する方の尺度がずれていたらとんでもないことが起きてしまいます。
「安倍・菅の9年」がこの時期だったのです。
※菅さんは安倍首相の下での官房長官でした。
5.「経済」と言いつつも「産業政策」も「総合計画」もないから見掛け倒しになっている
「もはや戦後ではない」と言ったのは昭和31年(1956年)の経済白書でした。
今は昭和97年(2022年)ですから、あれから65年くらい経っています。
この頃は、敗戦処理も一段落し、太平洋戦争で復員した若者を中心に起業も行われあるいは産業の現場の労働力となって日本の高度成長に向かっていった時期です。
その主力が30歳前後の若者だったとしたら、今は95歳周辺の人たちです。
「親子の年齢差が30年くらい」とすると二回りした時期がこの「安倍・菅の9年」にほぼ付合すると考えることもできます。
「その時にすべきことは何だったのか?」
そういう議論や政策がなさ過ぎました。
6.岸田首相は「(党役員の任期)1期1年、連続3期まで」を掲げ、しかも組閣では「コロナ担当大臣」をそっくり変えてしまいました
野党に政権を渡さないための自浄能力が働いたとみるべきでしょう。
「安倍・菅の9年」を許してしまった自民党内の空気感を変えるということが必要だったのでしょう。
コロナ担当大臣も
・田村厚労大臣~厚労通と言われながらも答弁や会見での早口は意のままにできなかった証拠でしょう。
・西村コロナ担当大臣~ぎこちない答弁や会見の姿が思い出されます。
・河野ワクチン担当大臣~都議選が終わるまでワクチン在庫を伏せていたこともありました。
マスコミ担当としての存在感はあるものの実態はどこまで把握されたり知らされていたのか疑問です。
・加藤官房長官~役割も責任のわからない人でしたが、時々コロナことを発言されていました。
「船頭多くして船山に登る」状態だったのかもしれません。
おそらく大臣が多い割にはコロナ対策を任されずかつ持論を主張できなかったのではないでしょうか
ゆめゆめ「安倍・菅の9年」を過大評価してはいけません。
野党もシャドーキャビネットを作るほどの力もありません。
奇しくもコロナが日本に期待される政治あるいは政治家の姿を顕在化しようとしているのかもしれません。
隣国である韓国では「4回目のワクチン接種」が始まったようです。
・スタートが早かったのか?
・ワクチン接種サイクルが短いのか?
事情はよく分かりませんが「ワクチンだけでコロナ禍が改善する」とも思えません。