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新型コロナ対応から見える「知事の仕事ぶり」 [新型コロナ]

新型コロナの取り組みぶりで都道府県の知事の仕事ぶりが伝わってくるようになりました。
そんなことを受けてかマスコミやSNSでは知事のランク付けのようなものまでできているようです。


それならと私も私なりにベスト3を並べてみましょう。

私はかつて地方の知事とはそれなりに近しく仕事をさせていただいたことがあります。
マスコミやSNSは、新型コロナ対応でのマスコミでの露出ぶりで評価されているようなところがありますが、かつての経験と併せ考えると、

その地域の「豊かな暮らし」につながっているか
ひとり相撲ではなく「組織の一体感」はどうか
死角はないか
と言うところも評価のポイントです。


まず第1位は、なんといっても東京都の小池知事です。

小池都知事が動き、呼びかけたことで各道府県の知事がずいぶん動きやすく発言しやすくなったはずです。この部分の貢献度を評価しなければいけません

②一部には批判のある「カタカナ言葉」こそが今回の「外出自粛」の効果を高めました
「カタカナばかり」と文句をおっしゃる方も中にはいらっしゃいますが、中学校程度の言葉です。
「専門家会議」の皆さんがお使いになったカタカナ語を見事なまでに一般化されました。
「Stay Home」「Stay at Home」「Stay in Tokyo」「Social Distance」「Social Distancing」
日本語よりはるかに伝わりやすいようです。
3密」を浸透させたのも彼女の功績大です。

③ニュース番組ではあまり伝わっていませんが、東京ローカルのMXテレビでは記者会見の全体を見ることができます。
その際感じるのは、「スタッフ(部局長)」を上手に使っていらっしゃるということです。
質問にも「部局長」が知事の指示を待たずに積極的にお話しなさる姿がみて取れました。
「都庁の幹部が一枚岩で動いているな」と伝わってくるものがあります。

④ネット記事などには「小池都知事を批判する」ようなものも見受けられますが「批判のための批判」のような感じです。
推測すると、
選挙で煮え湯を飲んだ自民党都連関係者
~「何をか言わん」ということ
築地・豊洲対応で行き場のなくなった拘泥者
~この問題は自民党都政時代のアバウトな対応に起因するもので、なかなかの落としどころだったよう
ではないかと思われる同じような批判をよく見かけます。

⑤また、「細かな情報がかなり知事の耳に入っている」という組織の風通しのよさも伝わってきます。「これ動いていたんだ」と驚かれた方もいらっしゃるはずです。

⑥何よりも「マスクに市民権を持たせた」と言う功績もあります。「マスク不足」を緩和させたのは「アベノマスク」ではなく「コイケノマスク」だったのです。
将来のマスク需要の光が見えてきたようです。


第2位は、マスコミやSNSで高評価の大阪の吉村知事です。

頭の良さ、言葉の柔らかさ、現場感覚が伝わってきます。
これは天性のものでしょう。

②東京同様、部局スタッフとの風通しのよさも伝わってきます。もっと言えば東京よりも若い動ける部下をお持ちのようです。
海外(特にヨーロッパ)の対応状況を踏まえた大阪方式を提唱なさっています。

どこかの知事のように、すべて手柄は自分の発想と言うような伝わり方ではなく、よく勉強なさっています。

③吉村知事の場合は、前職の橋下徹氏、松井大阪市長などの地ならしと役割分担も奏功しているようです。


第3位は、「該当者なし」と言いたいところですが、茨城県の大井川知事はいかがでしょう。

①この方の仕事ぶりはテレビを通じてしかわかりませんが、言動にクレバーさが伝わってきます。
おそらく長い目で見た安心感があるはずです。

②同じく通産省出身の政治家や学者先生(大学教授)に比べると懐の深さや言葉の選び方の素晴らしさがあります。


「あれっ」と言う人選かもしれませんが、
●この2年間、一般道を使って全国を旅し見聞きした時の印象
●著作の書きっぷり
●全国に散らばる私の知人・友人の評価
●当選回数(多選ぶり)
なども加味したつもりです。


マスコミで評判のいい方は選挙にも強く有無を言わせないところがありますが、「地元住民の暮らしぶりの向上」「脇の強弱」「組織・人材の育成力がない」という点は伝わってきません
かつて、ある県の知事は~彼はマスコミの有名人で選挙には滅法強かったですが、その「県政」にしびれを切らした有権者の皆さんからとうとう追い出されてしまわれました。


今回の新型コロナ対応の知事の仕事ぶりをにわかに見ながら「地方分権」や「知事への権限移譲」を進めるべきだという話しをなさる方があります。

私が今回知事のベスト3を列挙した理由は「別の角度からもよく見て議論した方がいいですよ」と言いたいためです。

●そもそも「国政」のレベルアップを図るべき
●テレビが取り上げる「コロナ対応」だけを見て評価を下すのは危険
●マスコミは「知事の話」がワークしているのかどうなのかまでは伝えていない

外面だけを見るリスクに用心する必要があります
コロナのようにわかりやすい見栄えだけを評価しているとそれ以外の行政ぶりが隠れてしまいます

保守王国の小さな県では「知事にNOを言えるマスコミはとても少ない」ようです。
特にNHKローカルは「いいね!」ばかりです。
批判的なことをおっしゃる記者がいらっしゃったとしても、そういう方の話が記事になったのを見ることはまずありません。
マスコミを通じた評価に惑わされることこそ「地方自治を危うくする」のかもしれません。


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