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「地方創生」と「マスコミ」の忖度 [どう受け止めたらいいのか]

霞が関出身で若くして大手シンクタンクに転職した友人がいます。

新聞雑誌への寄稿やインタビューあるいはテレビ出演などもあるそれなりの人材でした。
そんな彼がある日を境にぱたりとテレビに出なくなりました

NHKの某有名座談会の席上、正論を吐いてしまったのです。
つまり時の政府の経済政策を批判するものでした。
おそらく事前に局側とは打合せがされていた範囲だとは思いますが。。。。。


後日、彼に会った時にNHKでの勇気ある正論話の後日談を聞いたら、
「おかげでその後オファーが来なくなった」とぼやいていました。

今の言葉で言えばまさしく「忖度」。
NHKがダメなら民放も止まってしまうようです。


ところで、私はここ2年、本州各県(除く奈良県)と四国の全都府県を回ってきました。
一度の訪問のところもあれば複数回のところもあります。

各地では地元の人たちのお話を聞き、必ずテレビのローカルニュースを見ることにしています。

おもしろいのは礼賛記事がとても多いことです。
●〇〇地域に新しい施設や建物ができた
●▢▢地区でこんなことをやっている
●△△小学校であんなことをやった
等々

前向きないいことばかりです。
取材を受けた皆さんも鼻高々ではないでしょうか?
首長や地元出身の議員様への忖度たっぷりです。


ただ、気になることがあります。
「入口の話ばかりで途中経過や『あれはどうなった』」が報じられないことです。
いったいいくらのお金がかかりその資金計画や内訳はどうなっているのかもよくわかりません。
税金が上がることを嫌う方は多いですが、こういう事業にどのように使われているのかを議論される方は少ないようです。


これこそ「地方創生」が上手くいかない原因です。
具体的にどんなことをやっているのか?
●それは必要なのか?
資金調達はどうなっているのか?
~特に立上げ資金(イニシャルコスト)ばかりで、運転資金(ラーニングコスト)を論じる人もありません。「使い込み」や「使途不明金」があってもたれ流しのケースもあるようです。

「地方創生」命の石破さんに興味がわかないのもそういうところがあるからです。
口ほどには具体策もフォローもありません。

自民党総裁選挙の伝え方を見ても「昭和の支配」構造です。
・長老支配
・順送り
・派閥支配

これでは新しい人材は目を摘まれてしまいいつの間にか年を取ってしまいます。

「若ければいい」わけではありませんが、今の政治体制は年齢や経験のバランスが悪すぎます。
だから気の利いた意見や主張は葬り去られていくのです。
結果、いつか来た道を思いだしながらも元にも戻れない状況が生まれてしまうようです。


※三陸側の東北地方のNHKのローカル番組はさすがに課題をきちんと報じていました。
東日本大震災の影」の部分です。
特に木材産業の中には今なお「放射線量を測定し、それでも商品にならない」というようなことを報じていました。
こういうニュースこそ全国版で取り上げてほしいものです。

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