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「新しい資本主義」は「アベノミクス」の否定から [どう受け止めたらいいのか]

岸田総理になって出てきた「新しい資本主義の内容がよくわからない」という話をよく聞きます。

それでは「アベノミクス」の内容をご存じの方はどのくらいいらっしゃるのでしょうか?
あるいは「アベノミクス」の成果をご存じの方はどのくらいいらっしゃるのでしょうか?

初めてアベノミクスという言葉が世に出てきた時
大胆な金融政策 ~ デフレマインドを払拭
機動的な財政政策 ~ 政府自ら率先して需要を創出
民間投資を喚起する成長戦略 ~ 規制緩和によって、民間企業や個人が真の実力を発揮する社会へ
(首相官邸HPより)
というようなことが言われていました。

時は流れ「安倍・菅の9年」が終わり何か成果があったのでしょうか?
物価目標もコストプッシュインフレの色彩が強く誰にもメリットがありません。

ここ2年、日本は未曽有のコロナ禍に見舞われたままであり、顕在化したのは、
飲食、観光などアベノミクスに力が入っていた部分の脆弱さ
非正規雇用者の生活苦
などの社会政策的色彩の強い部分の失敗です。

つまり儲かっていない企業あるいは日本国民の生活の弱い部分へより大きな負の影響が出てしまいました。

おそらくこの9年で日本の国民生活の体質強化が上手くいっていないということを物語っています。
コロナ下でも円安と相まって輸出企業は相応の業績を上げています。
ただ、そこには半導体不況のようなサプライチェーン問題も潜んでいます。

また、今では「地方創生」という言葉も聞かなくなりました。
・お金をばらまくだけ
・非正規労働の温床
・将来像がない
地方創生策に過度の期待はできないということなのでしょう。


こんな風に考えてみると、「新しい資本主義」とは「アベノミクスの轍を踏まない」経済政策ということができます。


かつて世界恐慌(1929年)の時にはニューディール政策でアメリカの景気回復の端緒となりました。
今の日本に求められるのは、

日本国民に必要とされている政策
・無駄のない国土強靭化(田中角栄内閣以来のインフラ整備)
・電力危機対応の構造的な対策(例えば、水力発電や蓄電池の開発)

安心できる雇用政策
・社会保険の充実した雇用の場
・賃上げ可能な高収益化

世代交代の必要な産業の構造変化
・生業的な農業の組織的企業化
・後継者もいない中小・零細企業の魅力づくり

地域の活性化(特に若者の定着)
・若者といえば大学、地方の大学や高専の充実と産業政策に見合った魅力づくり
・職場のある移住政策
・ものづくり企業の育成

等々上げていけばいくらでもあります。


儲ける」「日本に必要な産業の育成」「吸引力のある魅力づくり」「持続性」などといったキーワードを明確にした経済政策こそ「新しい資本主義」の姿ではないでしょうか。


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