「インフレ」に狼狽する日本(に笑う) [どう受け止めたらいいのか]
「ウクライナ」「コロナ」「中国のロックダウン」「半導体」「資源高」等々により日本にもインフレがやってきたようです。
「よいインフレ」「悪いインフレ」があるのかどうかはよく知りませんが、今回の参議院選の争点の一つが「物価対策」のようです。
かつて、エコノミスト、マスコミ人、政治家などを筆頭に「自分に都合の良い論理」で「デフレは悪、インフレウエルカム」と叫んでいた時代がありました。
当時の私のブログはというと、
1.デフレはよくないのか?(デフレ、インフレ、消費飽和論)
https://beniha.blog.ss-blog.jp/2009-09-13
デフレになると何が困るのでしょうか?
二つの石油ショックの時の「狂乱物価」の記憶がかすかにある世代としては不思議な現象でもあります。
エコノミストの話によれば、デフレになれば
①企業収益が減少する
②給与所得が減少する(個人所得が減る)
③結果として、消費が低迷する
④所得と消費が減少・低迷しても住宅ローンなどの借金は減らない(相対的に負担が増える)
ということのようです。
①.「なぜ、物価は下がったのか!」という点です
②.物価が下がると住宅ローン(借金)は負担になるか?
③.なぜインフレターゲット論が現実的でないのか
と御託を並べています。
2.デフレとかデフレスパイラルの心配よりも、今やらなければいけないこと
https://beniha.blog.ss-blog.jp/2010-04-06-1
今の日本の経済の状況を考える時、
①.国際ビジネスとの競争を無視したデフレ論争であること
②.今まで円高の恩恵を受けていた部分も多分にあるが、じりじりと円が安くなり始めていること
③.資源価格が微妙に上がり始めていること
・・・・リーマンショックの影に隠れて忘れられ始めていますが、当時は資源高が継続していました
国際的に景気がよくなると、また資源高の恐怖が押し寄せてきます
ガソリンだって、じりじりと上がり始めました
④.「楽で給料が高い」仕事を求めるような失業者へのコメントが同情的であること
⑤.日本とは比べ物にならないような諸外国の人種・民族差別と所得格差が存在すること
等々について、マスコミやエコノミストの皆さんのような博学で専門家の方々はもう少し平易に説明してほしいものです。
3.円高、デフレ、そしてデノミ (身近な問題として考えてみましょう)
https://beniha.blog.ss-blog.jp/2010-08-24
①日銀の金融緩和には限界があります (日銀に金融緩和を求めるのは無駄です)
・・・・・どんなに資金を供給しても、どんなに金利が下がっても、使うあてのないお金は流れていかないのです。
金利がゼロであっても、「返さなければいけないのならいらない」という本音もあります。
②「価格破壊」という言葉が定着してしまいました。
・・・・・「高いのならいらない」というのも実情です。
マスコミも競って安さ自慢の報道を続けています!
こんな状況では物価は上がりません。
逆に、次のような状況が起きたら間違いなく物価は上がります。
①原油、レアメタル、レアアース等々の資源が急騰すること
②国際的な天候不順で食糧不足が起こること
③紛争・災害等々で海外の生産がストップすること
④海外の人件費等の生産費が高騰すること
等々
4.「デフレは悪」ではない
https://beniha.blog.ss-blog.jp/2011-01-10
なぜデフレかと言うと、
日本の優秀な商社・問屋、メーカーが世界中を駆け回って、低コストでの製・商品の生産及び輸入に努力したからです。
その結果、
①更なる低価格競争を招いた
②同等の日本製品がマーケットから締め出された
③対抗策として最大のコストである人件費が削減された
と言うことです。
5.「デフレ脱却」の向こうにあるもの
https://beniha.blog.ss-blog.jp/2012-04-30-5
物価が上がるってどんなことでしょうか?
たとえば、
①.「消費税」が上がれば、原則的には物価は上がります。
でも、税金が増えるだけで、利益は増えません。
それどころか、「消費税の値上がり分」を転嫁できないと、逆に利益はますます圧迫されてしまいます。
②.石油などの輸入物価が上がれば物価は上がります。
でも、値上げ分は輸入代金で消えてしまい、利益が増えるわけではありません。
③.「円安」になれば、輸入物価は上がります。
日用雑貨や衣料品の多くは輸入製品です。
円安になれば、これらのものは値上がりします。
値上げしても、輸入代金で消えてしまい利益が増えるわけではありません。
④.輸入物価が上がり過ぎれば、国産品への回帰が起きるのでしょうか?
「輸入すれば高いので、国産品を使えばいい」という風にシフトしていけばいいのですが。。。
国際的な分業体制が確立した今、なかなか即効性はないかもしれません。
⑤.「まけてよ!」と値切るのが世の常です。そんなに値上げなどできないものです。
⑥.収益が増えても、企業は雇用を増やしません。企業経営は、あくなき合理化努力がテーマなのですから。。。
まして、給料が大幅アップするわけでもありません。
せいぜい、ボーナスが少し増えるくらいです。
6.「デフレ」がいいのか?「インフレ」がいいのか?
https://beniha.blog.ss-blog.jp/2017-02-01
「デフレ」とか「インフレ」の定義の議論はさておくとして、
〇地域性はどうか?
やはり「東京中心」のイメージで語っていないか
〇世代別の状況はどうか?
「団塊の世代の動向」の影響は無視できない
〇国民の期待感はどうか?
例えば、「有効求人倍率が上昇しても希望の職種や所得の仕事があるかどうかは別問題」
机上の議論ではなく、「生活者目線」で議論するとどうなるのでしょう。
「給料(所得)が増える」のを喜ぶ人は多いが、「物価が上がること」を喜ぶ人は少ないような気もします。
今更どうでもいいのですが、過去記事の棚卸をしてみました。