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「経済を回す」という錯覚 [新型コロナ]

「新型コロナ」にかかる報道ぶりの中で必ず出てくる「経済を回す」という言葉。

そして、その「経済」の典型例が飲食店、観光業界。


経済とはいうもののマスメディアが映し出すものは「経営ぶり」そのもの。
しかも、いわゆる「サービス業」。
戦後生まれ変わった日本は「ものづくりニッポン」「技術大国日本」の経済だったはずなのに、いつの間にか「サービス業」が経済を回しているような見方に変わってしまっているのです。

ちなみに一躍有名になったホストクラブは、

①歌舞伎町 約230軒
②大阪ミナミ 約120軒
③札幌ススキノ 約50軒
④福岡中州 約40軒
⑤名古屋 約30軒

くらいはあるとのデータもあるようです(出所不明)


マスコミでは、「そういうところで働いている人たちの生活もあるし」などと温情的な発言をなさる知識人もいらっしゃいますが、こういうご商売は「浮き沈み」の激しい水商売ですから、栄枯盛衰は必ずあるはずです。

夜の10時以降も営業している飲食店も全国的には相当数あると思います。

しかし、「働き方改革」「新しい生活様式」の時代を迎えたことに加え、「倫理規定」「コンプライアンス」というルールもあり夜の社交場が今後も勢いを増していくとも思えません
そもそも夜遅い飲食が健康にいいはずもありません

「コロナがどうのこうの」という前に、飲食業界は進んで構造改革をする時代になっているのです。


「企業20年説」というのがあります。
●為替変動、石油ショックのような外的要因による経営危機
●商品競争力の低下と言った競合要因による経営危機
●経営後継の失敗、中核従業員の退職のような内的要因による経営危機

等々の荒波などにどう向き合うかで企業の存亡は決まることがあります。

今回の「コロナ」はどの波に抗するものでしょうか?


太平洋戦争直後のように日本経済はすべてを失ったわけではありません。
多くの企業が産業が競争力を維持しながら生きています。

「コロナ」の直撃を受けた経営者の皆さんには申し訳ありませんが、従業員の皆さんには転職の道が開けているはずです。


また、別の産業で業績が伸長すれば、そこからサービス業界の需要も高まってくるはずです。
ただし「働き方改革」「新しい生活様式」そして「東京一極集中の緩和」という環境や「団塊の世代の高齢化」や「昭和世代(特にバブル世代)の現場からの引退」の中でですが。

これこそ「経済が回る」ということです。

ただ「経済を回す」ためには痛みが必ずいつかどこかに生まれてしまいます。
「それが何か」そして「優先順位」を判断するのは国民の皆さんなのです。

今の政府首脳やマスコミのとらまえ方はあまりにも迎合的で視野が狭すぎるのではないかと思ってしまいます。



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