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「数値基準」とか「検証」というマスコミに言いたいこと [新型コロナ]

「新型コロナについては数値基準を作らずに総合的判断をする」と東京都6月末に公表してから1か月が過ぎました。

当時マスコミやそのマスコミの影響を受けた皆さんは「数値目標がないとわからない」と批判される方が多かったようですが、実績・実状はいかがでしょう。

私には「モニタリング会議の判断がよく伝わり、現在の状況がよくわかる」と思えます。


ひるおび」(TBS系)の進行役の恵俊彰氏のように今なお数値基準がないなどと言っている人もいますが、数値基準方式の大阪の通天閣は「赤色」のライトアップがなされているのでしょうか?
もし「黄色」なら大阪はたいへんではないということになってしまいます。


たしかに「数値目標」はわかりやすいのですが、

「たくさんの売上」というよりも「売上〇〇億円」とか「多数の入場者」というよりも「入場者〇〇万人」と言った一本調子でイメージできるテーマの場合は具体的な数値目標を置いたほうが明らかに進捗状況もよくわかります。
※積み上げて数字を作る時のゴールとしての数値目標ですから容易な部分があります。


しかし、新型コロナのように「感染者ゼロ」「死者ゼロ」と目標を作っても、明確な薬もなく確固とした対応策が固まっていない状況下で数値の動きに一喜一憂してもその評価が正しいのかどうかもよくわかりません。
まるで地雷の埋まったところ歩くかのような新型コロナです。
10m先までは無難に行けても、残り50㎝で地雷が爆発したら元もこうもないのと一緒です。
感染が収まっても、どこかで感染者が出たらまた1からのスタートになってしまいます。
また新規感染者が増えても軽症者ばかりなら大きな問題にはならないのかもしれません。
つまり「数値目標がなじまない」状況にあるというのが実態です。

逆に、結核のように治療法などが明確な場合は「罹患者〇〇人以下」という基準も置きやすいということもお分かりだと思います。その点が「新型コロナ」とは大きく異なっています。
「99人」は良くて「100人」は悪いという境界線上の判断もしにくいところもあります。



モニタリング会議」の内容が具体的に公表されるようになり、

「夜の街」の感染が多い
「若い人」の感染が多い
「無症状者」でも他人に感染させる
「高齢者」や「既往症がある人」は重症化しやすい
「家庭内感染」が増えて来た
「医療現場」の実情
「熱中症」などのような新たな課題も取り込みやすい

等々が私たちにも見えてきました。
課題解決には、竹で割ったように数値で示されるよりは具体的事実で説明されたほうが中身のある取り組みがしやすいケースもあります
結果、都民の多くは「大人の対応をしているという気がします。



そして「検証」についても、答えを決めていて検証結果をそれに合わせるようなことでは意味がありません
たとえば、

当事者以外の第三者が行うこと
数値基準は数値の持つの意味のわかる人が判断すること
~前提条件から離れて数字だけが「一人歩き」をしてしまうこともよくあります
専門家が行うこと
~ワイドショー的な番組では「医学知識もない者が思い込みだけで論評なさっているケースがよくあります
比較がなされること
~「倒産件数」などは石油ショックの時のような過去の大不況の時との比較もなく「たいへんだ~」ありきが先行しています


毎日流れてくるワイドショー的なニュース番組を見ていて思うのは、
いままで放送した番組の回顧なく新しいことを当然のように言う
その発言にどこまで信頼度はあるのかと思うものもある
専門家でもなく、平均的な生活者でもないテレビタレントの意見に偏重している
ところが垣間見えます。


新型コロナ対応は国を挙げて取り組まなければいけない大きな課題であるにもかかわらず、
政府無能への無批判
勉強不足マスコミの煽り
ポジショントークやバイアスのかかった発言
ゴールを持たない言いっぱなし
で振り回しているマスコミの伝え方にも大きな問題があるような気がします。


マスコミは本当の危機やシリアスな事案には弱いのかもしれない。




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