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政治家の思い上がり [みんなうすうす気づいている]

「経済」という言葉は中国の古典の「経世済民」という言葉が語源と言われているようです。

意味は「世(よ)を經(おさ)め、民(たみ)を濟(すく)ふ」のだとか。
世の中をよく治めて人々を苦しみから救うこと。また、そうした政治」のことだと解釈されているようですが。。。。
この解釈をもって「経済」(エコノミクス)と言うにはちょっと違うのかな?という感じがします。


これはある著名な市長さんのツイッターの一文です。
『政治の失敗』について、ひとこと。 最大の原因は、「経済が国民を豊かにする」という “勘違い”にある国民を豊かにするのは『政治の役割』であって、 「国民が豊かになってこそ、経済もまわる」のだ。


結局何がおっしゃりたいのでしょう?
すかさす反論が入っていました。
国民が豊かになったのは政治のお陰?じゃあソニーや松下、トヨタ、ホンダら大企業を作ったのも政治ですか?民間の活力や資本はお呼びでない?
と。


この市長の勘違いは、
国民が豊かになってこそ、経済もまわる
という部分です。

そもそも「経済」の定義がよくわからないまま使われているので曖昧さが増幅されていますが、これでは「居酒屋」や「食堂」などが流行るという意味程度にしか伝わってきません。


経済のそもそもは
・金儲け
・ものの交換
がスタートだとすれば、一人一人が「お金を儲ける」「ものを交換する」ために努力して工夫して仕事をした結果の集まりであると考えるべきではないでしょうか。


あたかも「政治が国民の豊かさをもたらす」的に政治家が自画自賛されるのなら「わざわざ働くこともない」でしょう。
「誰が税金を納めるのか」「どうやったら国債が償還されるのか」よくわかりませんが「政治だけで国民が豊かになる」なんてことはありえないでしょう。


コロナでよくわかったはずです。
・非正規雇用を批判する方がなんと多いことか
・「給付金」バブルがやっかみを受けてしまったり
あるいは「地方創生」がうまく行かないこともそうです。


政治が国民を豊かにするのなら「誰も働かなくてもいいですよ。お金を配ってあげますから」ということでいいでしょう。
「ベーシックインカム」を越えた姿もそこには想定されてしまいます。


テレビ・ラジオあるいはSNSで調子のいいことをおっしゃる政治家の皆さんに伝えたいのは、
それはあなたの思い上がりですよ
ということ。

バブル崩壊以降、今一つ「経済がうまく行っていない」と感じるのは、こういう発想が基本にある政治家の勘違いによるところもあるのではないでしょうか。
政治家は選挙で選ばれます。
ということはこの政治家に投票した「有権者もこういう考え方の方が多い」ということになってしまいます。

これでは競争も起きず、経済の成長もありません。
それどころか海外の生産物に依存度の高い日本では国民生活の不安定感はますます高まってしまうでしょう。
ロシアへの経済制裁は「日本経済・国民生活が混乱する懸念がある」ことをよーく教えてくれています。


汗と知恵と工夫でビジネスを成功させた人たちがたくさんいたことで日本は豊かになったのです。

この方のような発想で国民生活が豊かになるのだとしたら「税金」を納めるのがばかばかしくなってしまいます。


PS.
こんなことを考えながらこの政治家のツイッターを見たら、
『経済成長』という“宗教”について、ひとこと。 「国民みんなが幸せになるには、 『経済成長』こそが、まず必要だ」というのは、 一種の“宗教的な思い込み”だ。 『経済成長』しなくても、人は幸せになれるし、 『経済成長』のために、国民に“負担”を押し付け、 “我慢”を強いるのは、本末転倒だと思う。
なのだと。


「豊かさ」を「幸せ」にすり替えて論じ始められました。
問題の所在は「無駄遣い」をどうするのか?という点です。
「無駄遣い」を放置したまま「国民に我慢を強いるのはよくない」とおっしゃるのならまだ理解できます。
しかも「宗教」という言葉を持ち出された時点で論点もブレまくりです。

昭和の終わりごろ「ものの豊かさよりも心の豊かさ」という言葉が流行りましたが、それともどこか違います。






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