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プロゴルフ「笠りつ子」さんの処分への違和感 [どう受け止めたらいいのか]


世の中には「不可解」なことも多い。

特に事情がよくわからないのに、ネットで話題になったりすると追随するようにマスコミが囃し立てることが多いからかもしれません。

最近では、「プロゴルファ―の笠りつ子さんの不適切発言による処分」というのが気になります。
私自身「一事が万事」という考え方が好きですが、その裏側には「筋が通っているかどうか」という検証も必要です。


今回の「不適切発言」事件の状況は、

①毎年、同大会期間中に風呂場のバスタオルが多数紛失するため、コース側はLPGAの了解のもと今年はタオルを置くことをやめた。

②当日、脱衣所で準備運動するためタオルを利用したかった第1組スタートの笠りつ子がコース従業員にタオルを要請。

③対応に当たった副支配人と「選手の皆さんにも連絡、告知されていたはず。タオルは出せない」「必要だから、出して」「出せません」と押し問答に。

④「バスタオルを置かないのなら、もっと脱衣所をきれいに掃除したらどうか。髪の毛が落ちてる」と難癖をつけたあげく、副支配人に「頭が固い。死ね」と捨てゼリフを吐いた

ということのようです。

(出典)「パーゴルフ+PLUS」(2019年11月07日)
 https://www.pargolf.co.jp/special/122914

「ルールを守る」というのがスポーツの基本ですから非難されるのはやむを得ません。
ただ気になるのは、
プレー中のルール違反ではない
処分の本質が「暴言」でありこれは「人間性」の問題
そもそも悪いのは「タオルを持ち帰る」人が多い
ということです。「一事が万事」と言うには筋が通っていません。


ゴルフのルールには「救済措置」と言うのがあります。
「タオル持参がルール」
だったとしても初めての取り組みであり「忘れてくる人がいたとしたら『貸出やむなし』」という救済措置があってもいいはずです。


「頭が固い。死ね」と捨てゼリフの部分だけが切り出されていて文脈がよくわかりませんが、「今回はこういうルールになっている。知らなかったのか?」と言ったやり取りがあるのが普通です。


彼女は、日本女子プロゴルフ協会から、
(1)厳重注意
(2)本年度開催の新人セミナー第1日目から第3日目の受講義務づける
という処分を受け、自らも、「一部試合の出場自粛」を行っているようです。

ただ、報道ぶりだけではあまりにも重たすぎるように見えてしまいます


引用のパーゴルフの記事では、
●重鎮である岡本綾子さんが「LPGAの選手教育」に苦言があったこと。
●岡本綾子さんの一文は、この事件は笠だけに限らず多数の人間がいわゆる“勘違い”をして、人気にあぐらをかき始めていることへの警告かもしれないこと。
LPGAから選手への事前連絡、掲示などに不十分な点がなかったのかにも疑問が残る。選手全員へのメール、SNSできちんと告知しておけば、こんな醜い事件も食い止められたかもしれないこと。
等々も論じてあります。


桜を見る会」話で「税金の無駄遣い」とか「行政行事の私的活用」とか「公職選挙法抵触の疑義」などが非難されているご時世ですが、そういうことへの報じ方、処遇の仕方と比べてみても経緯のよくわからない報道ぶりです。


「一事が万事」という言葉を向けなければいけない人たちがなんと多いことか!




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