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「宅配ピザ屋」のにいちゃんの戸惑い [仕事についてのエトセトラ]

新型コロナで潤った業界の一つに「宅配ピザ」があげられることがあります。
真偽のほどはよく知りませんが。


昨日の夕方のこと、庭でごそごそやっていたら声をかけてきた人がありました。
「チラシ入れさせてもらってもいいですか?」
と。

見上げたら「宅配ピザ」の制服を着たおにいちゃんでした。

「調子はどうなの?」と聞くと、
外出自粛期間中はよかったけど、自粛が解除になったら低迷しています。だから僕らでチラシを配っているのですよ。

「そうなんだ」

「外出自粛が緩和された住宅地は高齢者が多いよ。ここでピザのチラシを配っても効果はないんじゃないの?高齢者はそんなに量を食べないし、スーパーで売っている300円ほどのピザでも十分満足できるよ。」

ですよね

「そもそも宅配ピザの値段が一体いくらなのかよくわからない。二枚買うと1枚無料とか、SNSでは割引クーポンがいっぱい来るしね。」

そうなんですよ


「ところで、いくつか知らないけど、いったい何歳くらいまでこの仕事をするの?」

自分としてもいつまでもこういう仕事をしてていいのかと思っている。今はもう一つ仕事を持っていてそっちは面白い。

「ピザの仕事ももう一つの仕事も30歳越えてまでするような仕事じゃないよね。人生80年ということを考えないと不幸な年寄りになっちゃうよ。テレワークがどうのこうのと言ったところで若い人、サービス業と言う特徴もある。」

自分も不安なんです。何とか保険などのことなども何もわかっていないし

「年金とか雇用保険などの社会保険のことでしょ。社会保険のある正社員にならないと将来が不安だよ。」

自分は関東近県出身で、高卒の22歳です。高校のでは総合学習みたいな学科でした。勉強もしなかったけど最近手に職がないことに気づきました。でも学校でも今のバイト先でも誰も教えてくれない。

「もし安心できる人生を考えるのなら地方に戻ることもいいと思う。東京は派手で誘惑も多いけどそんな生活はいつまでも続かないよ。あなたの地元の県や彼女の実家の方に帰るのもいいと思う。30過ぎてから地方で職を探しても、地元で18歳から働いている同級生などにはかなわないよ。早いうちに手に職をつけて一生の仕事を見つけたものが勝ちだと思う。農業なんか人手不足だし働く場はたくさんあると思う。頑張れる若い時に頑張らないと後がしんどいよ。」

こんな話初めて聞きました。今日はありがとうございました。ぜひ握手をしてください。

「まぁ、コロナの時代だから握手はやめておこう。説教めいた話でごめんね。でも若いから可能性はいっぱいあるよ。それとね、せっかくチラシを配っているのだから居合わせた方にいろいろ聞くといいよ。たとえば値段とか大きさとか。それを持ち帰ってお客さんのニーズをかみ砕いて本部に提案するといいことがあるかもしれないよ」


いい顔をしていたおにいちゃんでした。

ただ、世間のニュースのようなものはほとんど知らない印象でした。


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