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「補助金収入」を売上に計上している決算書 [どう受け止めたらいいのか]


ある団体の事業報告書をいただいた。
この団体は国の補助金で成り立っているような組織です。

ところが、損益計算書やその他部門別の収支明細にも「補助金収入」は出てきません
つまり「補助金」が「売上」に計上されているのです。
それどころか「今年も利益を上げることができた」と経営トップのご満悦なご挨拶も載っています。

おいおい「補助金収入がなかったら大赤字だろう」と言いたくなってしまいます。
数年前には配当まで実施しています。

最近まで勤めていた事務の担当者によれば、
事務当局で決算書が読みこなせる人はいない
役員も理解できているか怪しいもの
と。


こういう補助金に支えられた団体が補助金を売上高に計上している限りは健全経営には程遠いものがあります。

国のほうもこういう多額の補助金を受け取っている団体には「補助金収入」の分別計上を指導すべきでしょう。


私が「産業政策」という言葉の中には、
・こういう数字の意味の分かる決算
本来業務の損益
を見つめなおすことにより高いレベルの経営マインドを醸成することも含まれています。

こういう企業体で賃上げが行われるのだとしたらそれは水増し以外の何ものではありません。


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