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中小企業向けの「返済猶予」政策もいいかも!。。。。ただし条件が。。。 [銀行(員)と付き合う法]

亀井静香金融相が、15日(火)中小企業向けの融資の返済猶予案を表明されましたね

[本]亀井氏「中小企業の返済3年猶予」導入検討
YOMIURI ONLINE(2009年9月15日22時41分 読売新聞)
「「金融機関による『貸しはがし』が激しいので、3年程度、(中小零細企業に対する)返済を猶予することを実施したい」と述べ、返済猶予制度(モラトリアム)の導入を検討する考えを示した。(略)「金融機関は貸すべき所に貸してない。可及的速やかに実施したい」と述べた。」
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20090830-592896/news/20090915-OYT1T00973.htm

無謀と言えば無謀ですが、ひょっとしたら案外いい話かもしれません
小生は条件付きで賛成です

条件というのは
1.元金(元本)を据え置くだけで、金利は支払うこと
2.据え置き期間中は新たな融資は、原則行わないこと
3.経営改善計画(またはシナリオ)を作ること
4.後継者を明らかにすること
5.代表者及び主要株主は保証人となること
6.配当は停止すること
7.役員の報酬(当該会社から受取る給与+報酬)は、従業員の平均給与(含むボーナス)の3倍以内とすること
8.役員・株主及びその4親等以内の親族、及びそれぞれの関係会社から、賃借しているものがある場合は、賃借料はその固定資産税+実費(修繕費等)の範囲とすること
です

一言で「中小企業」と言っても、いろいろです
①会社は貧乏で、従業員の方の待遇もよくないと言いながら、経営者一族で、報酬・配当及び地代・賃料等でかなりの収入を得ていらっしゃるケースもあります
②経営能力に課題があり、先行きに期待の持てない企業もあります
③「経費」の流出に歯止めが利かない企業もあります
④行儀の悪い企業もあります
そういう点が無条件で「返済猶予」に賛成できない理由です

かたや、金融機関も
日頃「晴れの日には傘を貸し、雨の日には傘を貸さない」と言われる点も反省しながら
①こういう中小企業への融資には、すでに引当金を計上済であること
②金融機関の使命として、「企業を育てる」努力も必要であり、こういう企業には「経営指導」を行うべきであること
から、協力してもいいのではないかと思います

ただ、こういう風に中小企業に「返済猶予」した金融機関に預金を預けるのは不安だ! という方が増えたらどうしましょうか。。。。。。

9月18日(金)の日経新聞の社説では、
「公的支援に頼りすぎるのもよくない。本来は淘汰や整理される企業を安易に延命させるようだと、長期的にみて日本経済の体質は弱くなってしまう。企業の資金繰り難がリーマン・ショックの一時的な影響によるものか、趨勢(すうせい)的な経営悪化なのかも見定め、冷静に企業金融の支援策を考えてほしい。」

と。。。。。。。
これも正論です


ある銀行のATMの話 [銀行(員)と付き合う法]

先日、××信託銀行の歴史的な店舗に行きました
ATMを使いたかったからです

繁華街にある有名な店舗のお昼時のことです
いかめしい玄関を入ると静粛な銀行のお店がありました
少し見渡してもATMの場所がよくわからないので、入口に立っていらっしゃった女性の方にお訪ねしました

小生「ATMはどこですか?」
女性「どちらの銀行のですか?」
小生「・・・・・・・・」
女性「○○銀行のなら奥手にありますが。。。。」
小生「ここは××銀行ではないのですか?」
思わず小生は建物の外にでて看板を確認しようかと思った次第です
××銀行に入ったつもりなのに、いきなり「○○銀行は・・・・・」と説明されてしまいましたから
まるでおとぼけ漫才のようです

そうこうするうちに、右手にこの銀行のATMがあることがわかったので、
事なきを得ましたが、本当にびっくりです

最近は、合併やグループ化が進み、「どの銀行」と指定する時代かもしれません
CSとかと言いながら、不信を感じる一瞬でした

タグ:ATM CS 信託銀行

新銀行東京の生きる道① (実は東京には銀行が少ない) [銀行(員)と付き合う法]

石原知事が「新銀行東京」構想を提唱された時、
①目の付けどころがいい!
②そんなに簡単に銀行は作れない!
と思ったものでした

Ⅰ.実は東京には銀行が足りないのです
理由は
1.かつて15行あった都市銀行も、メガバンクといい数行になってしまったこと
 協和・神戸・埼玉・三和・住友・第一・太陽・大和・東海・東京・日本勧業・富士・北海道拓殖・三井・三菱
の15行のうち
①第一+日本勧業=第一勧銀 
②太陽+神戸=太陽神戸
③協和+埼玉=あさひ
などが合併し
今では
①三菱東京UFJ
②みずほ
③三井住友
④りそな
の事実上4行になってしまいました

2.そういえば、興銀、長銀、日債銀という長期信用銀行が3行ありましたが、今は皆無です

3.そして、三菱、三井、住友、安田、中央、東洋、日本の古典的な信託銀行が6行ありました

4.東京に本店を置く、地方銀行・相互銀行もずいぶん減ってしまいました

5.それから、お気づきの方もいらっしゃると思いますが、東京には日本全国の地方銀行の東京支店がありましたが、今では、積極的な活動をしていない地方の地方銀行の東京支店も増えてしまったようです

そういう意味では、銀行はずいぶん減りました

Ⅱ.実は銀行業務=特に融資業務は大変難しいです
「物(お金)を貸す」というのは、「物を売る」とか「アパートを貸す」のとはわけが違うのです
なによりも、返してもらわなければなりません
売りっぱなし、家賃を滞れば追い出すという目に見える仕事ではないのです
融資をした(お金を貸した)企業が倒産したり、夜逃げをしたら、お金は返ってこないのです

「貸してほしい人に貸せばいい!」というほど簡単な仕事ではないのです
銀行サイドから見れば「きちんと返してくれる人に貸す!」というのが大原則です
中には、
①結果として、返せなくなった人
②最初から返す意思や予定のなかった人
も多いのです

銀行の内部用語では、お金を貸すことを「支援する」と言います
国語の辞書のイメージとは異なるとお気づきになられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。。。。。

新銀行東京に、何を求めるのか・・・・・・
この続きは次回にコメントしましょう

新銀行東京の生きる道② (銀行が合併すると融資は減る) [銀行(員)と付き合う法]

たとえばの話です
①A さんが X さんに1億円のお金を貸していたとしましょう
②B さんも X さんに1億円のお金を貸していたとしましょう

この時点では、X さんは AさんとBさんからと合わせて2億円のお金を借りていることになります

ところが、ある日、AさんとBさんが結婚したとしましょう
この時点では、X さんは A・Bご夫婦から2億円のお金を借りていることになります

今までは、AさんもBさんも独立した判断で、お金を貸していたのです
もし、X さんが 夜逃げするか倒産して返済不能になったら AさんBさんそれぞれに1億円の焦げ付きが発生したことになります

ところが、AさんとBさんが結婚したら、AB家は X さんに 2億円のお金を貸していることになります

もし、AさんとBさんが結婚しなかったなら、全然気にすることでもなかったのに
AさんとBさんが結婚したとたんに、「ひょっとしたら、X さんには貸しすぎてないか!」とAB家は不安になってしまうのです

そのうちAB家は X さんへの 貸付の金額を 減らすような行動をとってしまうようになることがよくあります
AB家としては1億円しか貸してくれなくなります

あるいは、AさんBさんそれぞれが違った情報を合わせることにより、「1億円なんてとんでもない!」と気づくこともあったりして、「もっと貸付額を減らそう!」などという話をするようになるのです
二人の情報を合算して、AB家の判断をするようになります

ときどきは、「あの人は絶対に返してくれそうだ!」というような人が出現したら3億円くらいは貸してしまうこともよくあります

新銀行東京の生きる道③ (銀行の少ない東京でやらなければいけないこと、できること) [銀行(員)と付き合う法]

銀行ビジネスというのは、見た目よりもはるかに難しいです
預金カウンター部分をみて、銀行を判断・評価される方も多いのですが

お金を預かるということは信用を頂くということです
「この人たちにお金を預かってもらおう!」という安心感が必要です
最近は利便だとか、サービスとかを評価しすぎてしまっている嫌いがあります

銀行から初めてお金を借りる方は、必ず「敷居が高い!」とお感じになるでしょう
なぜなら「お金を返してくれる人にしかお金を貸さない」からです

この仕事は、物売りと違いますから、本当にストイックです

銀行の少ない東京に銀行を増やそうとなさった東京都の着眼点は大変素晴らしいと思います
しかしながら、こんなに面倒な仕事を、ある意味、短兵急的に作り上げるのは並大抵ではありません

かつて、政府系金融公庫の中小企業金融公庫などや日本興業銀行などの長期信用銀行は、他の金融機関に貸付業務を委託していました

小回りの効かない組織の資金を、小回りの効く金融機関に代理で貸してもらっていたのです
これを代理貸付と言います

ですから、新銀行東京は東京の地域金融機関などに貸付業務を委託することも一つの方法です
仕組みとしては。。。。

①貸付先の審査は業務委託を受けた金融機関が行う
②たとえば、所要資金の半分は、その金融機関が同額融資する
 EX.1億円の貸出なら、新銀行東京の資金を5千万円、その金融機関の資金を5千万円の協調融資にします

③金利は、二つの貸出を平均して考える(新銀行東京分は低く、受託金融機関分は高くても可)
 ・・・・結果的に低金利
④貸出期間は、二つとも同じ期間とする
⑤新銀行東京分の貸出には、貸出手数料を支払う

⑥延滞とかが出た時の回収金は按分して返済充当する

などと言った方法です
この例は、50%:50%の割合にしましたが、たとえば70%:30%とかの比率でもいいのではないでしょうか

普段からお付き合いのある金融機関が貸付判断をし、新銀行東京が、金利の安い資金を提供するのです

本来なら、東京都の保証協会や制度融資で対応できるのですが、「新銀行東京」という銀行がある以上は活用しなければいけません
こんな風なやり方だってあるのです

銀行経営は想像以上に難しいのです
①規制も厳しく
②返してもらうのも大変です

銀行の銀行的に資金を出していくという方法もあります

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忘年会・新年会…そんな時に銀行員の手を借りましょう [銀行(員)と付き合う法]

そろそろスケジュール表に「忘年会」とか「新年会」のスケジュールがのぼるようになりました

中には、開会のご挨拶とか、乾杯の発生とか、〆の挨拶とかを考えなければいけない人もいらっしゃるのではないかと思います
こういう時の挨拶には、少しだけ経済の状況を織り込みたいものです

こんな時は、銀行員に相談しましょう
銀行員がいつも経済の状況を把握・分析しているわけではありませんが
行内に帰れば
①今年の経済の回顧
②来年の経済の見通し
③来年の干支の話
などのレポートが回付されています

これをもらってください
ただし、年末年始の忙しい時に、じっくりとお読みになる暇はないはずです
そこで、銀行員に
「今年の経済の回顧と来年の見通しは
①一言でいえばどうか
②それであなたはどう思うか」
と質問してみましょう

即答できなくても数日後に返事を返してくれるはずです

この話を頂いて、あとは
①ご自身の感想と身近な話題をくっつけて
②末広がりになるように
③自らは自重気味に決意表明
をするような構成の
できるだけ短い原稿を作っておきましょう

もし、だれかと話が重複しても言いように
①「○○さんもおっしゃいましたが。。。。。」とイントロを置きながら、
②自分の身の回りの話にすり替えておけばよいのかもしれません
③仲のいい銀行員はこう言っていた という風に話を借りる
というような話し方もあるかもしれません

年末年始の公職的なあいさつ原稿には、銀行員の言葉はそれなりに役立つはずです
11月中に依頼しておけば、12月になればすぐに使えるはずです。。。。。


銀行員は一人では仕事をしていない [銀行(員)と付き合う法]

昨日(12月8日)の日経新聞の朝刊の「金融を問う」というシリーズの中で

「銀行員は2~3年で担当が変わる。企業を育てても成果が出るころに担当するのは別の行員。これでは人間関係を築けない」(中小企業庁)

というコメントが出ていました

これは大きな誤解です
確かに担当が短期間で良く変わるのは事実です
これは
①癒着を防ぐ
②担当も飽きてくる
③新しい目で見ることのほうが企業・銀行の両社にメリットがある
と言った事情があるからです

しかも、
①銀行はチームで仕事をしています
②訪問日誌は記録化されています
③別にその支店からいなくなるわけではなく、担当が変わるだけです

ですから、
①一人でやっているように見せているのか
②本当に一人でやっていて、、チーム内に記録が残っていないか
そのどちらかです

たとえば
①皆さんは、銀行の担当者の上司とお会いになっていますか?
②あるいは、支店長だけでなく、担当や課長とも話されていますか?
③普段からどんなお付き合いをされていますか?
④普通の時に銀行員と1時間以上お話されたことがありますか?
⑤銀行員に経営相談をなさったことがありますか?
⑥お金のいるときだけ相談されていませんか?

保険会社も証券会社も取り引きするまでは熱心です
最近の銀行もそんなところはありますが、銀行はご融資したら完済(お金を返しきる)まで見守ってくれています

経営のパートナーとして銀行をいかにうまく使うかとか、付き合うか! という点も上手に工夫してください

金利の話ばかりでは、いざという時に貸してくれません

ちなみに、最近行われた日本政策投資銀行の日本航空向けの貸出金利は、年10%だったらしいです
みなさんの会社の借入金利をご存知ですか。。。。。?

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銀行が休みでないから、ゆっくり休めない(お正月と銀行休業日) [銀行(員)と付き合う法]

すでにお正月休みでのんびりなさっている方も多いのではないかと思います。
例年のことですが、この時期ほど、情けない時期はありません・・・・お正月前だとは言うものの。。。

ご存知の通り、銀行の休日は法令等(銀行法等)で決まっています。・・・・・下記参照
お正月のお休みは、
12月31日~1月3日までの日なのです。

おかげで、がらがらの電車に乗っての通勤です。
かつては、12月31日も出勤でしたから、楽になったと言えば楽になったのですが。。。。
デパートとかスーパーは12月31日まで開店で、中には1月1日から営業のところもあるようですから、そういうご商売に比べても楽なことは楽です。

ただ、少し違うのは、
1.あまりお客さんは来ない。
2.手形の決済も銀行の休業日には翌営業日に先送りになりますので、お取引先の企業の資金繰りには影響がない。
3.現金の出し入れもATMが発達しましたので、顧客利便への影響は軽微です。
それよりも大きな問題は(これはお取引先の経理部長の皆さんからの苦情ですが)
4.銀行が営業しているため、万一に備えなければならず、ゆっくり休めない。
(やむなく経理部門だけが出勤している)
という事情があることです。

「今日が明日になる」(休みなら先送りできる)という意味で、病院とも緊急性が違うのです。

銀行のお正月休みを増やすということも少し考えてほしいものです。

実際には、行員は交代で休みを取って実家に帰省したりするのですが、歳をとると、年末年始は出勤して挨拶まわりに備えるというのも一般的な状況なのです。

[本]
銀行法
(休日及び営業時間)
第十五条  銀行の休日は、日曜日その他政令で定める日に限る。
2  銀行の営業時間は、金融取引の状況等を勘案して内閣府令で定める。

銀行法施行令
(休日)
第五条  法第十五条第一項に規定する政令で定める日は、次に掲げる日とする。
一  国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日
二  十二月三十一日から翌年の一月三日までの日(前号に掲げる日を除く。)
三  土曜日
2  前項各号に掲げる日のほか、次に掲げる日は、銀行の営業所の休日とすることができる。
一  銀行の営業所の所在地における一般の休日に当たる日で当該営業所の休日として金融庁長官が告示した日
二  銀行の営業所の設置場所の特殊事情その他の事情により、当該営業所の休日としても業務の健全かつ適切な運営を妨げるおそれがないものとして当該営業所につき金融庁長官が承認した日
3  銀行は、前項第二号に掲げる日をその営業所の休日とするときは、その旨を当該営業所の店頭に掲示しなければならない。

銀行法施行規則
(休日の承認の申請等)
第十五条  銀行は、令第五条第二項第二号 の規定による休日の承認を受けようとするときは、承認申請書に次に掲げる書面を添付して金融庁長官等に提出しなければならない。
一  理由書
二  令第五条第三項 の規定による掲示の方法を記載した書面
2  金融庁長官等は、前項の規定による承認の申請があつたときは、次に掲げる基準に適合するかどうかを審査するものとする。
一  金融機関相互間の内国為替取引を通信回線を用いて処理する制度の運営に支障を及ぼすおそれがないこと。
二  当該申請に係る営業所の顧客の利便を著しく損なわないこと。
三  当該申請に係る営業所が当座預金業務を営んでいないこと。
3  当座預金業務を営まない営業所において、令第五条第一項 各号及び第二項第一号 に掲げる日(次項において「指定休日」という。)以外の日を休日とする旨の記載がある申請書による第三十二条第二項 の規定による認可の申請があつたときは、金融庁長官等は、同条第三項 に規定する審査のほか、前項各号に掲げる基準に適合するかどうかを審査するものとする。
4  銀行が前項に規定する申請書に基づく法第四十七条の二 に規定する認可を受けたときは、前項に規定する営業所が指定休日以外の日を休日とすることについて、令第五条第二項第二号 の承認を受けたものとみなす。


銀行の窓口に違和感を感じる時…本人確認って。。。 [銀行(員)と付き合う法]

最近は、銀行の店頭で何かをしようとすると、「ご本人を確認する公的書類」を見せてください と言われるのが当然のようになっています
ですから、お客様も、「自動車運転免許証」とか「健康保険証」とか「年金手帳」とか「パスポート」とかを準備されていらっしゃるのが一般的です

※いわゆるアルカィーダ以来、振り込め詐欺やなりすましも増えたことから「本人確認」は強化されながら当然のことになって行きました

先日、時間が空いたので、定期預金を作るために「あるメガバンク」に立ち寄ったのです
普通預金があるので、総合口座用に定期預金を増額しておきたかったからです
他の銀行でお金を下ろして、窓口に向かった時のことです

この銀行は、事務対応が早く、信頼度が高いと小生は認めているのですが。。。。。。

こんな会話をしたので笑い話として書き留めておきましょう
小生は、預金の窓口とかはやったことはないのでよくわからない部分もあるのですが、
「最近はこんなものなのかなぁ!」と驚いた次第です

ちょうど12時頃でしたので、3つあるカウンターには一人しか行員さんはいらっしゃいませんでした
お客様もまばらで、小生の受付番号のひとつ前の人が応対されてました

窓口に呼ばれ、定期預金を作る旨を告げ、書類を書き込んだところから物語は始まります、

窓口の女性:「印鑑を貸してください」
小生     :「えっ!」「今は郵便局でも印鑑は行員さんが預からないはずではないですか?」
窓口の女性:「『印鑑がわからない』とおっしゃるお客様が多いものですから」
小生     :「自分で押すからいいですよ」

窓口の女性:「暗証番号を押してください」(と言って端末を差し出してくれました)
小生     :「えっ!」「カードをなくしたし、長く使ってないので暗証番号は忘れたんだよ」
窓口の女性:「ATMを使うときでも暗証番号は要りますから」
小生     :「ここはあまり使わないので、カードは紛失したままになっている」「運転免許証はあるけど」
        (席を立って、上席らしき方に相談)
窓口の女性:「暗証番号のほうがいいのですが・・・・・」(といって運転免許証を受け取ってくれました)

小生     :「カードをなくしたので「紛失届」を出したいんだけど」
窓口の女性:「もう一度ご自宅をよく探してください」
小生     :「もう何年も前からカードはない、統合前の古い店舗のカードならあるけど」
        (合併等により、ずいぶん前に店舗統合が行われたのです)
窓口の女性:「クレジット機能付きのモノなら無料です」とパネルに入った絵柄を見せてくれました
小生     :「クレジットカードはもういらないしなぁ」
窓口の女性:「ご自宅に本人確認の書類が届きます」

・・・・ちなみに、ポケットティッシュの一つもいただきませんでした

彼女に聞いたところ、昨年春、短大を卒業した1年目だそうです
彼女が新人であるかどうかは別として、何かしら違和感のある応答でした
後ろの方には相当数の行員さんはいらっしゃいましたが。。。。特にどなたも助け船を出される様子もありません

そういえば、
①窓口カウンターは、パンフレットやPCのモニターが置いてあって、狭苦しい状況です
②そのPCのモニターは、セキュリティーチェックの画面が出たままです
(営業時間中にセキュリティの定期点検をしなくてもいいものを。。。。)
③「カードの紛失届」には、誕生日とかは自動的に印字されていました
(そこまで便利にしなくても、誕生日くらいは自分で書きますよ・・・・本人確認のためにも)
④この銀行のベテラン行員の方は、丁寧で仕事も早いのですが、若い人はやはり育ちの遅さが目につくようです

「業務の点検とかがなおざりになっているんじゃないかなぁ!」といつもの悪い癖で観てしまいました





銀行員の蓄財事情…銀行員は貯金が多いか? [銀行(員)と付き合う法]

銀行員だからと言って画一的な蓄財をしているわけではありません。
ただ、「比較的収入が多い職種である」ことから、それなりに貯金をしたりお金を持っていると思われがちです。

小生が感じるところでは、「意外とお金を持っていないのではないか」と思うことがあります。
特に、全国に支店のある大手銀行の行員さんはそんな気がします
逆に、地方銀行の方は、かなり余裕がおありのようです(あくまでも想像ですが。。。。)。

銀行員が、収入の割にはあまりお金を持っていないのではないかと思うのは、
1.家族のなりわい
という切り口と
2.何に使うのか
という切り口で
考えてみると面白いことがわかります。

銀行員の給料は比較的安定しており、かつ、不祥事でも起こさない限りいわゆる「クビ」というのもありませんから、何を贅沢な話をしているのか! とお叱りを頂くかもしれませんが、まぁ聞いてください。

まず、「家族のなりわい」という意味では、
1.奥様がどんな人かにも因ることが多いです
(最近は女性の行員も増えましたので限定的に語る失礼をお許しください)

Aタイプ・・・奥様と社内結婚された場合
①多くの銀行では、同じ職場でご夫婦が働くことを認めていませんから、奥様は、結婚退職かつ専業主婦になります。
②そういう奥様は、ご主人の給料日やボーナスの日に詳しいのが一般的です。
③奥様のお友達が退職せずに銀行に残っていたり、あるいは社宅での情報交換で、家計の支出はもちろんのこと、収入の管理も奥様が主体的になさいます。
④その結果、ご主人が勤めている銀行かどうかなどは関係なく、奥様の利便に好都合で、かつ、金利の高そうな銀行にお金をお預けされていらっしゃるケースも多いようです。
⑤そんなことから、銀行員であるご主人にはお金がない! というケースが儘あります。
⑥(内緒ですが)こういうタイプの行員から、ごく稀にですが、不祥事が起きたりします。

Bタイプ・・・奥様が社外の方でお勤めされていない場合
①銀行員をご主人に持たれた奥様は、何となく銀行員は金回りがいいことにお気づきになります。
②その結果、着るものや、飲食、旅行等々、思わず消費性向が高くなってしまいます。
③このタイプで、ご主人がお金を管理していると、比較的お金が貯まらないようです。
④奥様は、お金は無尽蔵だと大いなる錯覚を持たれているケースもあるようです。

Cタイプ・・・奥様も働かれている場合
①いわゆるダブルインカムです 多くの銀行員の妻が、結婚を契機にお勤めをお辞めになる中、いわゆる共稼ぎ状態なので、学校の先生とか公務員とか、あるいは資格の必要な高給取りの可能性があります。
②こういう方は、おそらく、お金はあるんだろうなと思われます。

2.意外と地方出身者が多いのです。
GW、夏休み、お正月等々、帰省が家族の重要な行事になってしまいます。
これはお金がかかるようです。

地方の支店に勤務している時に、伴侶を見つけるケースもあります。
そうなると第二の故郷ができてしまいます。


では、何に使っているのでしょうか?
「人それぞれ」というものの、
1.飲食費
仕事の帰り、毎日のように飲みに行く人もかなり多いです。
地方勤務でも「車通勤」はありません(社宅は交通の便利のいいところにあるのが一般的です)から、午前様になるまで飲むことも多いのです。

最近はそういう人も少なくなりましたが、
かつては、「お中がぽっこりと出てメガネをかけた坊ちゃん刈りの黒い鞄を持った人が多かった。」
というイメージも残っています。

「ノミニケーション」と言って、「仕事が終わったら飲みに行くのが当たり前」的な風潮もありました。
・・・・パワハラ・セクハラということもあり、組織的に飲みに行くことは減ったようです。

※銀行員には経費(交際費)がないのが一般的ですから、すべて自弁です。

2.教育費
やはり、子女を有名校に行かせたい(行かせている)方は多いようです。

3.住居費
転勤が多いことから、引っ越しも多く、何かと物入りです。

電球だって、地域によっては買い直さなければいけない時代がありました。
洗濯機・電子レンジなどもそうでした。

また、引っ越しの都度、買い替えるとか「捨てる」というパターンも多いのです。

4.いわゆる生活費
単身赴任が多いのも銀行員の宿命の一つです。
二重生活はどうしても生活費が多くなってしまいます。
一家に一台(または一つ)でいいものが、二つ必要なケースも多いのです。

5.住宅費
社宅が充実していることから、家を持つのが遅れがちです。
そうなると、いつまでも住宅ローンが残ってしまったりします。
早くから家を持てば「単身赴任が待っている」生活を余儀なくされてしまいます。

6.旅行費
銀行員の夏休みは交代制です しかも5日連続で取らなければいけません。
お盆だからと言って休めるわけではないので、気がつくと、「夏休みは旅行」というパターンが多く、お金もそれなりに要ります。

7.単身赴任費
「亭主元気で留守がいい」とはいうものの、週末になれば、帰宅したくなるものです。
(そうなるとかなりお金も必要です)

8.実家への帰省費
地方出身者も多く、どうしても、「実家に帰る」というパターンが多くなります。
あるいは、東京近郊育ちでも、勤務地が地方だと、その逆のパターンが生じます。

そんなこんなで、収入は多そうだけど、使うことも多い! というのが実情です。

親元の近くで暮らせることができるのなら、お金も残るでしょうが。。。。。。

なお、蓄財の一番多いパターンは、なんといっても財形(財形貯蓄)です
給与天引きですから、知らないうちに貯まっていきます。

ただ、多くの銀行員は、「株」はやりません
①時間がない(一日の行動管理は厳しく、株価を見ているような余裕はありません)
②インサイダーになりやすい
という事情があるからです。

もし、「証券投資」セクション関係者以外で、「株式投資」に詳しい銀行員がいたらちょっと疑ってください。






お金の貯まる方法(今日はこれだけ) [銀行(員)と付き合う法]

小生は銀行員なので、たまには本業のお金を貯めるということについて述べてみましょう

所得の多い人は別として、だれでも簡単にお金を貯める方法をお教えしましょう
今日は新年度の第一日目です
ぜひとも、試してみてください

1.まず、次のものを準備してください
①お財布(毎日使うもので、お金が入っているもの)
②小銭入れ(毎日使うもので、お金が入っているもの)
③クレジットカード
④銀行等のATMのカード
⑤封筒(使用済のもので可)
⑥糊(のり)
⑦セロハンテープ
⑧ペン(字を書くもの)

2.では、次の作業を行ってください
①お金の入った財布と小銭入れとクレジットカードと銀行のATMのカードを封筒に入れてください
②封筒の裏側の糊づけするところに、「開封期限:4月2日0時以降」と書いてください
③封筒を糊づけして封をしてください
④封をした部分をセロハンテープでとめてください
⑤その封筒は、机の引き出しでも、神棚にでもおいてください

以上です
このまま、先程お書きになった開封期限まで、この封筒のことは忘れてください


お金の貯まる方法(検証) [銀行(員)と付き合う法]

お疲れさまでした
4月2日午前0時を回りました
しまっておいた封筒を開封してもいいですよ

ただ、開けるか開けないかはあなたの自由です

おそらく、昨日は、お金が貯まったのではないでしょうか
それとも、誰かにお金を借りてしまったというようなことはありませんでしたか

昨日一日は、お金を貯めることについて、知恵と工夫が身についたはずです
そんなあなたは、おそらく、きっと、お金が貯まります。。。。。。

「新しいご資金でご預金を!」というキャンペーンと郵貯の限度額変更 [銀行(員)と付き合う法]

ご預金をなさりたいという方の中には
新たなご資金でご入金した方には、特別金利の適用(金利の上乗せ)を行うというキャンペーンのご案内を興味深くご覧になった方もいらっしゃるかもしれません

たとえば、このコメントはある銀行のホームページにあるキャンペーンの注意書きです

以下の場合には、本キャンペーンをご利用いただけませんので、予めご了承ください。 ● 本キャンペーン開始日以降における、定期預金等の償還・満期金または中途解約資金等のご資金によるお振り替え※(当該資金の現金による払出後のお預け入れ等も本キャンペーンをご利用いただけません)

つまり、「よその銀行にあるお金や自宅で眠っている資金で新しい定期預金を作る場合は金利を高くしましょう ただし、この銀行の中にあるお金で定期預金を作りかえる時は高い金利はつけません」 という意味です

こういうキャンペーンを行うと、
今ある預金を解約して、
①いったん現金で払い出す
②よその銀行に送金する
等を行って、お金を持ちだされる方も多いようです

手間とリスクを恐れず、こまめに出し入れをなさる方も必ずいらっしゃいます
多額の現金を持って(電車賃を払って)、お金を出し入れしながら、高い金利の預金をわざわざおつくりになるのです

銀行業界に資金不足が起こると、こういうキャンペーンも増えますが、今、表だってこういうキャンペーンを行っている銀行は少ないようです
それほど、銀行にはお金が余っており、裏を返せば、運用難なのです(貸出等が伸びていない)

昨日(4月15日)の日経新聞朝刊の「大機小機」には、また「肥大化する郵貯が落とす影」と題して、郵貯の限度額拡大=郵貯・簡保への資金集中⇒国債の増発をしやすくする環境ができる懸念がある とのご指摘をなさっています

要旨を概説すると
1.わが国の公的債務は、国内総生産(GDP)の2倍に達し、水準の高さは礼を見ない
2.公的債務がこれほどの規模に膨らんだのは、政治家や無責任な財政運営のためだと指摘する声が多い
3.政治資金に群がる国民の姿勢が引き起こした面も無視できない
4.政治家の声にのった官僚は、へ理屈をつけては事業を進め、組織の維持と拡大に利用した
5.信じられないスケールの国債発行を可能にした背景には、わが国独特の金融システムがある
6.個人の金融資産の大半が郵貯や銀行の預貯金に滞留し、停滞する経済環境のもとで融資先のない金融機関は資金の多くを国債投資に回している
7.長年コツコツと蓄えた国民の預貯金が金融機関の国債投資に回り、際限なく膨張する財政運営を賄う構造になっている

とのことのようです
小生もこの整理には同感ですが、何か違和感があります
前回も申し上げましたが
①日本人は預金(貯金)好きな国民です・・・・・お金がないと不安だという人が多いのも事実です
・・・・・100歳の金さん、銀さんは、「TV出演のギャラを老後の備えに貯金する」とおっしゃっいました
②この虎の子の貯金を銀行が安全に守ってくれるので、銀行に預金しておこうと考えるのは普通です
③仮に、銀行に集まったお金が国債に投資されていたとしても、「それでいい 安全ならば」と考えるのも自然です
・・・・・日本国のほうが、そこいらの企業や新興国へ投下されるよりもよほど信用ができます

もし、「大機小機」氏がおっしゃるように、国債投資が不適切だというのであれば
1.預金(貯金)をしないほうがいいという生活環境や価値観を国民全体に広めなければいけません
2.預金をすると損をするような制度が必要です
3.預金がなくても老後やまさかの時に不安がないような国のかたちが必要です

そこの部分を議論しないで、郵貯の限度額引き上げばかりに目を向けているのもいかがなものかと思います

たとえば、
①預金保有税の創設
②預金相続税の創設
のように、預金があるということに対して税金をかける

③デノミを実施して、タンスの中に眠る資金を吐き出させる
ことなども必要かもしれません

今、お金を持っている人から見れば、金利の多少以前に、安全に預かっていただけることのほうが重大事項です

もし、国債の多寡を議論されるのなら、 「引き受け手があるから国債が増発される」などという本末転倒な議論をする前に、 「なぜ国債が必要なのか」「代替策はないのか」等々、 正面から議論すべきではないでしょうか

「にせ札」にご用心 [銀行(員)と付き合う法]

みなさんは、「にせ札」をつかんだ(もらった)ことはおありですか?
小生は、銀行に何年も勤めていますが、日本では偽札を見たことがありません
小生が、お札の扱いや数えるのが下手だということもあり、お金に触らせてもらえなかったということもありますが、日本の銀行の店頭でにせ札が紛れることは少ないようです

ところが、私生活では、不用意にも、にせ札をもらったことがあるのです
それは初めてパリに行った時のことでした

パリの銀行で両替をした時、何か色の違うフラン紙幣(200フラン紙幣)が紛れ込んでいるのが気になりました
気になるので、早めに使わなくちゃぁ ということで、ルーブル美術館でにせ札鑑定機に通しました
思った通りアウトです

次のところでもその次のところでも受け取ってもらえません
思いあぐねて、夜の街の露天商で使おうとしたところ、案の定、拒絶されてしまいました

当時の200フランは、日本円で5,000円位でした
悔しくて悔しくて、次の日の早朝一番で、両替をした銀行に出かけて行ったのです

前日、両替をしてくれた担当者は休暇だとのことです
強引にオフィスの中へはいっていき、比較的偉そうな人に、「にせ札を何とかしてくれ!」と申し出てみたのです

さすがです
その銀行のスタッフ(偉い人のようでした)は、小生に向かって
たとえにせ札だとしても
①どうしてその場で申し出なかったのか!
②まして、一夜明けている
③その時の担当もいない
④その場でNOと言わなかった以上、自己責任だ!
⑤だから、取り換えはできない
と、強硬に言われてしまったのです

後で、「よく銃で撃たれなかったものだ!」とほっとした次第です
無謀な抗議だったと思い知らされました

悔しいので、今も、その200フラン札を持っていますが。。。。。。

よく考えたら、よその国のお札の図柄や色なんかよく知りもしなかったのです
GWに海外に行かれる方々はお気をつけください

日本でも、今のお札の図柄が長く続いています
そろそろ図案や色を変えてもいい時期です
にせ札が増えてしまうリスクと、デザイナーの腕が鈍るという問題もあります

そういえば、都道府県単位で記念硬貨が発行されています
地方自治法施行60周年の記念硬貨シリーズということで、これまで7道府県分が発行され、平成28年度までに全国の図柄が揃うらしいのです

おそらく死蔵されてしまうものが多いのでしょうが、もし流通し始めたら区別はつくのでしょうか?

「雨の日に傘を貸さない」銀行員が「消費税」を語る [銀行(員)と付き合う法]

歴史的に、銀行(員)のことは「晴れの日には傘を貸し、雨の日には傘を貸さない」などとよく言われます。

その通りかもしれません。
業績が良くてお金なんかとても必要なさそうな企業には、「どうぞうちの資金を使ってください」と言い、
お金が必要な企業には、「少し検討させてください」などと答えることがよくあります。

「少し検討させてください」とお答えした企業の場合は、

(総合的な判断として)
1.財務内容はどうか
2.収支ぶりはどうか
3.経営ぶりはどうか(経営陣の状況や風評、稼働状況等々)
4.お取り扱いの商品はどうか
5.先行きはどうか
6.他行のお取引ぶりはどうか
等々「ひと」「もの」「かね」のチェックをしながら検討します。

(融資の申し込みの個別の判断として)
1.資金の必要性はどうか(使途はどうか、借入効果はあるのか)
2.返せるのか
3.担保や保証はあるのか

などと言うのが一般的です。
もし、業況も悪く、ご融資することに課題があるようだと、

①新規のお申し込みの場合は、まずお断りをします。
②既にご融資をしている、既往のお取引先であれば課題をクリアしていただくようにお願いをします。
~その課題がクリアできない限りご融資は行いません。

その課題は、企業経営の改善が主眼で、

1.収益増の明確化
①売上をふやす
②利益率を上げる
等の方策の明確化です。

2.経費(コスト)圧縮の具体化
~利益率を上げるには、経費の圧縮が絶対条件です。
①不要不急の資産の圧縮
②人件費の削減(役員、従業員それぞれ)
③固定費の削減
④変動費の削減
等々、その方策を具体的にしていただきます。

3.将来見通し(事業計画)の明確化
①お金を融資したらどんな姿(企業の形)になるか!・・・・中・長期的にどういう企業になっていくのか!
②借入金は返せるのか!
ということがポイントです。

4.他にコストのかからない資金調達の道はないのかの検討
~返さなくていい資金がベストです。
利息がかからなければベターです。

お金を借りるみなさんもたいへんな作業が必要です。
そこまでしないと借りられないのか! と悲鳴が聞こえてくるかもしれません。
銀行は、皆様の大切なお金をお預かりして、その集まったお金を預金者に代わってご融資しているのですから、

①ご返済いただけるかどうか
②お役にたつかどうか

ということを徹底的に洗い出さなくてはいけません。

今度の選挙では、与党民主党、野党自民党を中心に消費税の話がテーマになりました。
エコノミストの皆さんも、日経新聞をはじめとする大新聞も賛成のようです。

さてさて、国民の皆様は、今回の消費税上げの話を、
「銀行であるみな様が、日本国と言うお客様にご融資をするんだ!」
という目でいろんな議論をチェックなさったらいかがでしょうか。。。。

1.国債発行(過去の借金)が多いというのなら、どうやって減らしていくのか!
2.消費税という形でご融資した資金は、どうやって返して(環元)していただくのか
3.消費税と言う資金調達を行うにあたり、何が課題であり、その課題はクリアされるのか
4.今後の国の形はどうなるのか
5.中・長期的な事業計画(「成長戦略」と呼ばれているものかも知れません)はどうなのか

というようなことをです。






銀行には医者の仕事に似ている部分がある (銀行とつきあう時に気をつけること) [銀行(員)と付き合う法]

先日、ある方からお電話を頂きました

彼の知り合いが経営する企業が、ある地方にある当行支店に融資を申し込んだところ、支店の担当が調査までしてくれたが、結局融資は断られた とのことのようです

彼によれば、この企業について
①それなりに利益も出ている
②経営者は、その地方ではそれなりの有力者
③資産もあり、担保も出せると思う

そこで、小生宛の問い合わせとなったようなのです
その質問は
1.同じ銀行の別の支店に申し込むことで何とかならないか
2.本部を通じて何とかしてもらえないか

とのことです

小生は、すかさず
1.担当支店が調査の上謝絶した案件であり、結論は覆らない

2.個々の申し込みの状況は、コンピューターに登録されており、
①別の支店に申し込んでも取り扱いは同じ (新たな受付はしない)
②本部に懇請しても、組織で対応したものであり、同様に覆ることはない
③個人の立場で、意見を差し挟む立場にない

3.そんなにいい企業なら、他の銀行に申し込んでみるとよい

旨、ご回答させていただきました

この手の話は、聞いたそばから、あまり芳しくない案件であると想像がつきます

電話をかけてきた方は、X県にお住まいで、当該企業は、遠く離れたY県の企業です
ゆかりのない地域の方が間に入ると言うのは、何か特別な事情があることが多いのです

そんな話をしていると、彼から
実は

1.さる政治家にも相談したが、無理だと言われた

2.従来からお取引をしていた地元の銀行からの借入金は○○債権回収というところの取り扱いになっている
・・・・・今までお付き合いのあった銀行は、新しい貸出をする予定はなく見放していることがわかります

既に貸出債権を回収専門の会社に売却しています

3.ある資産について、競売の申立がなされている(係争中である)
おそらく銀行の返済が滞っており、競売処分が進んでいる様子

4.定款の中に法規制の厳しい事業目的が記載されている 現在は、その事業は休業中である

というような実情も聞いてしまいました

こういう状態の企業はまず銀行では融資はしてくれません
「利益は出ている」との言葉でしたが、怪しいものです
実質「死に体」です

「末期がんの患者さんを治してくれ!」と頼まれるようなものです
手術も、輸血も、薬の投与も効き目がなさそうです

銀行がお医者さんと違うのは、こんな時には痛み止めの注射を打つようなことはしません

世の中の人が、「貸し渋り」とおっしゃるような時は、こういうようなケースのことも多々あります

みなさんは、健康管理のため、普段から
①運動をする
②定期健康診断を受ける
③健康相談をする
④処方をしてもらう
等々、自分のお身体のことには、丁寧に対応されるようになりました

企業の寿命も無限ではありません

業績が順調なときから
①定期的に銀行に相談したり
②事業内容を診断してもらったり
③輸血や、薬を投与してもらったり
などと、上手にお付き合いされるのが得策だと思います

「俺は元気だ!」と言う人ほど、小さな風邪でもこじらせてしまいがちなものです

そうそう、この電話の彼のように、金融の話の間に入るタイプの人のご紹介の話は、銀行員が最も嫌う(警戒する)お話であることを付言しておきます



銀行とのお付き合いの始め方 (最初の第一歩) [銀行(員)と付き合う法]

あまり気にしていなかったのですが、確かに銀行と言うのは入りにくいところかもしれません
特に、融資の申し込みとなればなおさらです

ビジネスをなさるからには、銀行との付き合いは大事にしてください
①なにせお金が必要な時には融資をして貰わなければいけません
②取引をしているだけで、経営相談にも乗ってくれます
③いろいろな情報を仲介・紹介してくれます (たとえば 不動産や商品情報やお取引先などなど)

健康な人が病院に行くのが不慣れなように、
借り入れなど想定していない企業の方ならなおさら縁遠くなってしまいます

銀行と仲良くなる一番の方法は預金口座の開設です
困った時に銀行に行こうと思うのは気が重いものです
余裕がある時に、銀行に口座を作っておくのです

お誕生日とか創立記念日とか何かの記念日に預金をお作くりになられたらいかがでしょうか

最近は、預金や振り込みはATMで行いますから、カウンターの前で順番を待つなどと言うこともないようです
ちょっとした定期預金などもATMでつくれてしまいます
あるいはインターネットで申し込むことが可能ですが、

是非とも店頭に出向いてください
人に頼まず、ご自身で出向いてください
車の駐車場も駐輪場もあります

「忙しくて。。。」とおっしゃる方は、ある意味ビジネスをする資格がありません
時間は作るものです

銀行の自動ドアをまたぐと番号札をとる機械があります
謙虚に機械に従ってください

番号札をとったそばから、フロアー係の人がきて、今日は何のご用ですか?
などと聞いてきたりします

こんな時でも、ひるまずに「預金の口座を作りたいのですが」と言ってください
そうすると預金のカウンターを紹介してくれるはずです

待たされるのをいとわないでください
①どんな仕組みになっているのか銀行の風景を観察しましょう
②どんなお客さんがきているのか見たりそば耳を立ててください
③銀行員がどんな対応をしているのか見てください

いろいろなことが分かってきます
CSとか客待ち時間の不満とか、ビジネステーマの宝庫です

さて、預金です

用意するお金はいくらでも結構です
1万円でも、10万円でも、100万円でも。。。。。
ローマの道も一歩からです
徐々に増やしていけばいいのです

借入をなさりたいと言うので、いきなり定期預金を作って、ご融資の申し込みをなさろうとする方がいらっしゃいます
急な取引の開始はやはり警戒してしまいます
①そんなにお金があるのになぜ借りるのか?
②このお金は誰のお金なのか?
などと考えてしまいます

一番いいのは積立ですが、まとまったお金があるのなら3か月くらいの定期預金を自動継続になさるのがいいでしょうね

半年くらいは預金取引のままでいてください
銀行に慣れてきます

できたら、複数の銀行で同じことをしてみてください
自分と相性のいい銀行がわかってきます

銀行は、印鑑の押し方や名前の書き方にも細かくうるさいです
でも、あなたのビジネスが今後大きく成長するための参考になります

雑な事務処理はきっと将来トラブルを招きます
銀行の事務処理を見て、少し自社の事務の流れのイメージを作っておきましょう

書類を書いて、お金を渡すと、預金を作る作業が始まります
誰がどんな風にお金や書類を扱うのかもよく見ておいてください

あなたの会社が大きくなって、「内部統制」とか「相互けん制」などと言う言葉が必要になった時、たいへん役に立ちます

銀行には、預金をしに行くとともに、事務手続きや事務の流れを勉強しに行くつもりで行ってみましょう

ただ、
①時間でいえば、開店直後の9時頃、11時から1時半頃のお昼時、3時の閉店間際
②曜日でいえば、月曜日と金曜日
③日にちでいえば、5日、10日、15日、20日等の「ごとうび」と月末
は避けた方がいいと思います



「当座預金」を開設しましょう (銀行とつきあう方法) [銀行(員)と付き合う法]

ビジネスをお始めになる時、バタバタと銀行を決めていませんか?

だからこそ「定期預金」をして銀行の雰囲気を確かめておく必要があるのです
普通のサラリーマンの時は、
①家や職場の近くならいい
②金利が高い
③店に入りやすい
等々でしか見ていなかった銀行も
定期預金の金額が増えてくるといろんなことがわかってきます

たいへん申し訳ないのですが、少額預金者の方への対応は、機械的・事務的です
銀行も商売ですから
ただ、取引の様子や人となりを見ていると、大きな取引に発展する人かどうかということを銀行員は見ています
感情的な苦情がちな方や、わがままな方は嫌われてしまいます

さて、そんな風にして銀行との相性がわかってくると「当座預金」を開設しましょう
「当座預金」は、ビジネスのための決済預金です
小切手や手形を決済する預金口座です

有名銀行の手形や小切手のほうがいい(信用がある)ような気がされる方も多いと思いますが
どこの銀行のでもかまいません
お取引をされるあなた自身の相性や利便で決めましょう

「当座預金」を作ったら、「小切手」だけの取引にしてください
「手形」は便利ですが、経営の時限爆弾になってしまいます
そして、経営トップであるあなた自らが出向いて、銀行取引の「イロハ」を理解しておきましょう

既に、銀行で「当座預金」なさっている方は、急に銀行を変えないでください
「銀行を変える」ということは、信用問題になってきます
いわゆるメインにする銀行がよく変わる企業は信用力がない!とみなされがちです

今の取引銀行にご不満がある方は時間をかけて変えていってください
新しい銀行には、徐々に定期預金を増やしていき、様子を見ていくのです

今のお取引銀行も、定期預金が減っていくことで、何か気がついてくるはずです

銀行とお取引する時に注意しなければいけないのは、担当者で選ばないでください
なぜなら、担当は2年半くらいで変わっていきます
なんとなく伝わってくる「行風」を重視してください

銀行は「経営のパートナー」です
長いお付き合いになるのです 上手に付き合い始めてください

※既に、企業として体制が確立した経営者の皆さんへ。。。
銀行取引がどうなっているのか確認してください
①銀行の貴社への評価
②貴社の銀行窓口の状況(任せきりではないですか?)
・・・・・どんなに儲かっていても、お金の「ありか」や「あり方」がいい加減だと、いつの間にか経営も危うくなってきます
・・・・・営業マンはスカウトできますが、「金庫番」はスカウトできません
 転職が当たり前になった昨今、お金の管理にまつわる仕組みを明確にしておかなければ、いつバタバタが起きるかわかりません

銀行でお金を借りてみましょう (借入の第一歩) [銀行(員)と付き合う法]

定期預金が貯まったらお金を借りてみましょう

そんなぁ。。。。。
①お金があるのに、お金を借りるのか?
②お金を借りて何に使うのか!?

という時期にお金を借りてみましょう

企業の多くは、「お金がない時」「お金が足らない時」「お金が必要な時」にお金を借りようとなさいます
待ったなしの時にお金を借りようとすると、銀行のいいなりになってしまいます
たとえば
①金利
②担保
③保証人
等々の条件も銀行の提示された条件のままになってしまいます

借りる必要もない時にお金を借りると言うことは余裕含みです
企業経営は永遠です
いつもいい時ばかりではありません
余裕のある時にお金を借りてみましょう

経営がうまくいかないときは
①お金がない
②時間がない
③人がいない
④ものが売れない
等々、何をやってもうまくいかないものです
そんな時に簡単にお金を貸してくれる銀行はありません

余裕のある時に「お金を借りる」練習と「お金を返す」練習をしてみましょう
①金利がもったいない
②使い道もない
などと言うなかれ

①金利は経費で落とせます・・・・お金を借りなくていいような時は儲かっているのですから、節税になります
②使い道は、ずばり「定期預金」にしましょう

③定期預金が10百万円貯まったら、10百万円のお金を10カ月借りましょう
毎月1百万円ずつの返済にしてください

④返し終わったときには、定期預金が10百万円増えています
⑤「借金があるのが恥ずかしい」などと思わないでください・・・・こういう状況を「実質無借金」と言います
⑥銀行がどんな対応をするのか試すチャンスです
⑦返す苦労を味わって置いてください(借りたお金は定期預金になっているのですからいつでも返せますが。。。。)
⑧銀行にパイプを作るチャンスです・・・・銀行は経営のパートナーとして使う第一歩です
・決算書を銀行のコンピューターに登録してもらい、経営分析をしてもらいましょう(無料です)
・銀行員にコメントをもらいましょう(どんな風に自社を見ているのか、今後どうすべきか等々アドバイスをもらいましょう)

こういう借入は、経営のコストと考えてください
①銀行を味方にし
②気がつけば定期預金が増えています

そうでした 「借入の申し込みは誰にいえばいいのか!」という点が残ってしまいました
それは簡単です 定期預金の窓口の方に、「お金を借りたいんだが融資係の人を紹介してほしい」と言ってください
もし、
①うまく融資の担当者を紹介してくれなかった時
②「定期預金をお使いください」と言われた時
③担保を入れろ!と言われた時
は、「縁がなかった」と言って他所の銀行に定期預金を預け替えて同じことをやるまでです

そうそう
①お金を借りる理由は「手元流動性を厚くする」「内部留保の充実」とか言ってください
・・・・・平たく言えば、「資金繰りに余裕を持つ」ということです

②金利から入らないでください
・・・・・「金利はいくら」とか「安ければ借りる」と言う人で上手な借り入れをしている人は少ないようです

ただ、「短期プライムレートとか長期プライムレートはいくらか?」と銀行員に尋ねてみてください
プライムレートは教科書的には最優遇貸出金利ということですから、位置関係を確認しておいてください

既に借入金がたくさんある企業の場合は、余裕ができたら返済ピッチ(毎回の返済額)を増やすのではなく
その余裕を定期預金にしてみましょう


銀行に入りにくい理由(わけ)。。。。(銀行のお店はデパートとも違うのです) [銀行(員)と付き合う法]

皆様の企業に出入りする銀行員とお話されていてお気づきになることの一つに、
「店に帰ってから連絡します」
「支店に来てください」
等々、自分の会社のことをお客様との間では「店」とか「支店」とか呼ぶことが多いようです

かつて、大銀行は金融のデパートと呼ばれました
そのお店(店舗)は
①いろいろな品物(商品)を取り扱っている
②店舗に入りにくい
③店舗に出入りする時は何か特別な感じがする
(ご来店の時の洋服も何か余所行きに着替えていらしゃる方も多かったです)
④店員の気位が高い
等々の特徴があったのではないかと思います

デパートのお店と銀行の店舗がなんとなく違うのは
デパートなら、お金を持って買いに行けば、実は誰にでも売ってくれることです

銀行の店舗では
預金をする時には、本人確認があり

借入をする時には
①決算書を見せてください
②納税の状況を教えてください
③定款を見せてください
④商業登記簿謄本を見せてください
⑤銀行の取引状況を教えてください
等々、借入をするまでに(あるいは断られるまでに)、書類のやりとりがあります

こういうことが銀行に入りにくいとみなさんがお思いになる事情なのかもしれません

初めて銀行にお入りになる方はご存じないのかもしれませんが、
①人づてに「そういうところだよ」 とか
②なんか入りにくそうだ とか
③担保とか保証人とかめんどくさいことが多そうだ とか
イメージさせてしまう独特のものがあります

当然のことではありますが、銀行がどんなにCS(顧客満足)に力を入れても、
御用向きのない方には、つまり銀行の自動ドアを通り抜けたことのない方には、何かしら敷居の高い場所に見えてしまいそうです

特に、お借入を初めてなさる方にはそういう印象が強いかもしれません
お借入のお話をなさるときには、銀行員も警戒してしまうのも事実です

お借入のお話をスムーズに始める方法の一つとして

①定期預金の継続取引からはいること
…すでに過去記事でご説明しました

②販売先や仕入れ先などに銀行を紹介してもらうこと
・・・「ものの流れ」と「お金の流れ」がよく見えてきますので銀行から見れば理解がしやすいのです
※ただし、その企業に信用力がない場合は、逆効果の時もあります

③業界団体や工場団地や同業者の組合事務局を通じて紹介してもらうこと
・・・日頃の企業風景をご存じなケースが多いからです

④顧問の税理士さんや公認会計士さんにご紹介してもらう
・・・国家資格のきちんとした方がベターです 単なる「コンサルタント」と言うようなタイプの方はあまりお勧めしません

などが挙げられます

ただ、
①ビジネスの流れに関係のない方のご紹介は警戒されてしまうこともあります
②銀行は「紹介手数料」などはお支払いいたしません ご紹介者の方から「紹介料」を要求されるような時は絶対にご紹介を頂かない方が得策です
ので念のため申し添えておきます

「銀行員は保険知識」を、「保険屋さんは財務戦略・経営戦略」を勉強してほしい [銀行(員)と付き合う法]

以前のことですが、保険会社の若い方から、「銀行も保険も同じ金融業界なのでよろしくお願いします」と言われたことがあります

その時、始めて、銀行業界と保険業界が同じ金融業界というカテゴリーの中に分類されるものなんだと思った次第です

「銀行」「保険」「証券」と言うのは、大きな括りでは「金融業界」なのかもしれませんが、今までそんな意識で向き合ったことはありません

「保険」:調子のいい「保険のおばさん」をイメージ(あなたにさえ出会わなければ・・・・)
「証券」:やっぱり「調子のいいおじさん」をイメージ(本当ですか・・・・・)

かくいう銀行はと言うと
自分が融資の担当であるので、「企業のため」と思いこんでいます

ところで、
「保険商品」は、企業経営にはかなり有用な商品です

保険会社の人からは
・経営者のまさかの時には大きな保障が必要です
・生命保険金で借金を返すことができます
・生命保険金があれば、保証債務を相続することもなくなります
・保険は損金算入ができるので実は節税ができます
等々と説明を受けます

企業にとって「保険に入る」ことの最大のメリットは
財務戦略を考えながら資金の先送りができる
ということです

詳しいことは保険の代理店にご相談なさるのがいいと思います
たぶん「保険のおばさん・おねーさん」ではわかりにくいと思います

もし、銀行員がこの機能を熟知していたら
あなたの会社の財務戦略・経営戦略はさらに肉厚なものになっていきます


保険と言うのは、ロングターム(長期間)の商品が多いのですが、売る人は足下しか見ない人が多いようです

銀行は、金利とか担保とか足下のことに関心が集まりやすいのですが、実は長い目のビジネスです
一度ご融資したら、その企業と長く付き合っていかないといけません

①ご融資した限りはきちんと返していただかなければいけません
②もしご融資が活きて、企業が大きくなて行ったら、追加の融資をしたいものです(もっとお金を借りて欲しいものです)

保険とか証券は、そういう意味では刹那的な部分が多いような売り方が中心です

ところで、先程の
保険に入っていたら、万一の時には
①借金が返せる
②保証債務を相続しない
ということですが

この点は銀行員に相談なさってください

もしあなたの企業が
①「さんちゃん工業」のような生業的な企業である場合
②社長の属人的な能力で企業経営がなされている場合
なら、そういうお話もあるのでしょうが
こういう発想の企業は、大きくならないし、継続性もありません
ですから、保険金で手仕舞いをすることが必要となってくるのです

よく「事業承継」と言われますが
ひょっとしたら
保険は、お金で事業承継を考え
銀行は、人材で事業承継を考えている
のかもしれません

もし、優秀な技術や商品があれば、M&Aというやり方もありますが。。。。。。


銀行員の皆様、もう少し勉強しましょう (知識と知恵と工夫と機転も必要です) [銀行(員)と付き合う法]

ずいぶん昔のことです。
ドイツのボンのあるホテルに泊まった時のことを思い出してしまいました。

宿泊した翌朝、フロントで宿泊費を精算しようとしたら、おつりが多いのです。
フロントの女性にそのことを言うと、「朝から頭が痛くて。。。。」との返事です。
ドイツ人というのはこんな風に言うのだ・・・・と思ったものでした。

そういえば、パリのデパートでも、「母の体調が悪くて。。。。」と、理由にならないような弁解をされたものでした。


さて、先日、投信を解約した時、担当の行員さんに質問したのです。
「昨日の日経平均と債券先物と為替はどうだったっけ?」と。。。。
投信の担当者ですから、このくらいは普通にご存じのはずです。

担当の彼女が答えたのは、「祖父が亡くなって、昨日まで休んでいました」と。。。。。

訪問したのは、お昼頃です。個人的な事情で返されても。。。。
と驚いたのが本音です。

出来たら「国債の指標銘柄の相場も教えてほしい」と頼みました。
「調べてきます」と部屋を出て行った彼女は一向に戻ってきません。
ややあって、上司がやってきました。
「そんな難しい質問は答えられません」と。。。。。。

「難しいって、昨日の相場を聞いただけですよ。今日のでもいいけど。。。。。クイックでもロイターでもヤフーでもなんでもいいけどわかりませんか?」と話すと、

「えっ!そんなことだったのですか?」と聞き返されました。

しばらくして、彼が画面のコピーを持ってきてくれましたが、こんなやり取りも理解できなかったようです。

「投信のカウンターならすぐわかるんじゃないの?」
と聞いたら、
「実は、投信担当者が体調を崩して休んでいるので、機械を動かすものがいない」と。。。。。


この銀行、こんな調子で大丈夫なのでしょうか。。。。
「投信」の損益も十分に説明していただけませんでした。



昨日(2012.6.6)の日経新聞の夕刊には、
「転職せずに一つの企業に長く勤め、経験を積みたいと考える『一企業キャリア派』の割合が、20代で51.1%とこれまでで最高になったことが労働政策研究・研修機構の調査で分かった。」

と出ていました。

大丈夫でしょうか。。。。。。?
このレベルでは銀行員は大変ですよ!
それよりも、この銀行、長くはないかもしれません。

って、言い過ぎでしょうか。。。。。










銀行の店頭で「粗品」を多くもらうコツ [銀行(員)と付き合う法]

そういえば、何か物を買って、常時「粗品」をくれるような商売も減りました。
それどころか、盆暮れにだって何ももらうことがなくなりました。

でも、銀行だけは違います。
こんなに金余りで、預金集めが評価されない時代でも、定期預金をすると「粗品」をくれます。


サランラップ、ティッシュ、ウエットティッシュ、タオル 等々が定番です。
キャンペーンとかで、本当につまらないものをくれる時もありますが、まぁご愛嬌です。
中には、残高に応じて、付帯サービスがつくこともあります。

こんなに金利の低い時だからこそ、上手に銀行と付き合わなければいけません。
誤差ほどの金利の高低を探して、高い電車賃や送金手数料を払うものもいかがなものかと思います。


さて、されど「粗品」です。
銀行員も人の子ですから、

①また来てくれる(今後も預金を増やしてもらえる)。
②クレジットカードの加入や年金の振込などが期待できる。
③何よりも囲い込める。

等々、次の取引に期待ができるような「思わせぶり」のあるお客様はうれしいものです。
思わず、粗品もたくさんあげがちです。

ポケットティッシュやタオルと言えども、買えばなんだかもったいないものです。
しかも銀行の粗品ですから、粗雑なものは少ないと言えます。

苦情や文句を抑えるために、粗品を差し上げることもありますが、「嫌な客」「気を使う客」とのレッテルを貼られてしまいます。

お金持ちを見慣れていますから、人柄まで、チェックしてしまうのが銀行員なのです。
と言ったら、叱られますね。。。。




インターネットバンキングの利用を頼まれました [銀行(員)と付き合う法]

先日のことでした。
とある銀行の「偉い人」から、

1.インターネットを使って定期預金を作ってほしい。

2.今ある定期を満期解約して、いったん普通預金に入れたうえ、再度パソコンで定期預金を作ってほしい。

3.今は、キャンペーン期間中なので、年0.05%の金利を上乗せする。


という電話がありました。


まず、ご依頼の主は、知ってはいるけど、「街ですれ違ってもお互い区別がつかないような人」です。どういうご縁でご依頼をいただいたのかよくわかりません。


そして、些少とはいえその銀行においてある定期預金は、すべて自動継続にしてあります。
わざわざ満期で継続を中止して、再度定期預金を作り直すような魅力もありません。


それから、時節柄、インターネットバンキングにはトラブルが多いと新聞テレビで報道されています。
そんな折も折、敢えて、インターネットで「定期を解約して作り直す」メリットもよくわかりません。

そもそもキャンペーンの上乗せ金利の0.05%ですが、100万円で年間500円(税込)にすぎません。
それほど魅力的な金利とも言えません。


自宅の玄関先に、その銀行から送られてきた封筒が開封もされずにそのままになっています。
預金者である私には面倒なだけでほとんどメリットもありません。

電話では、件数よりも「動かした金額」が評価の対象になるとのことでした。


しばらく使ってもいないので、パスワードも忘れてしまいました。
普段は使い勝手のいい別の銀行のインターネットバンキングを使っています。


できたら家族のインターネットバンキング講座も作ってほしいと。。。。
お金を動かせば、贈与税の対象にもなってしまいます。


うーん。。。。。

どうしたらいいものか。。。。。

「わざわざ自動継続定期を解約までして預金を作り直さなくても、たまたま保険の満期になったのがあるので、それで新しい定期預金を作りましょう」

などと答えてしまいました。


「借金は利益で返すもの」・・・あるエコノミストへの素朴の疑問 [銀行(員)と付き合う法]

週刊エコノミストという雑誌があります。その2012年11月27日号に、「エコノミスト賞受賞者が考える 日本経済 私の処方箋」という企画がありました。

あるエコノミストのご意見のようです。

「インフレ目標を採用し量的緩和を強化せよ」という表題のもと、「長期に続くデフレが、日本経済が停滞に陥っている最大の原因だ。」ということで、「日銀は2%のインフレを達成するためにあらゆる手段を講じるべきだ。」と訴えていらっしゃいます。

ただし、この部分には違和感があります。
引用させていただきましょう。。。

多くの人が所得を稼ぎ出す場所は企業である。その企業は物価が下がり続けると、利益を上げることが困難になる。その理由のひとつは、デフレ下では企業の名目売上高や名目資産価値は減少するが、企業の名目の借金額は変化しないことである。この場合には企業は今までよりも多くのものを売らなければ、借金を返せなくなる。これを借金の実質負担が重くなるという。その結果、企業の名目利益も減少する。


この部分を整理してみましょう。

1.企業は物価が下がり続けると利益を上げるのが困難になる。
2.デフレ下では、企業の名目売上高や資産価値は減少するが、借金の額は減らない。
3.そのため企業は今までよりも売り上げを増やさなければいけない。

というご主張のようです。


おそらく、このエコノミスト氏の勉強不足でしょう。

企業経営者や融資担当の銀行員なら、ほとんどの方がご理解されていると思いますが、

「企業の借金は利益で返す」のが大原則であり、利益が出ていないと借金は減りません。

資産処分により借金が減ることはありますが、これは借金を減らすために資産を減らしたにすぎません。

※サラリーマンの借金は、給料が増えるか、支出を削減しない限り返せません(念のため)。


かつてはよく言われました。

「銀行に家をとられた」と。。。。。

人聞きの悪い言葉ですが、

「借金が返せないので、担保にしていた社長の自宅を処分して借金を返した」

ということなのです。


「デフレで資産価値が減少して、担保価値が減った」という指摘は正しいのですが、資産を切り売りして借金を返そうというのは正常な企業活動でもありません。


要は、デフレであろうが、インフレであろうが、「利益が出ない」限りは借金は返せない!

ということなのです。


このエコノミスト誌の記事を見る限りでは、「デフレは利益が出にくく、インフレは利益が出やすい」とおっしゃっているようです。

インフレになれば、資材価格(材料費)や家賃等々のコストも上がってきます。
企業経営上のテーマは「デフレか、インフレか」ということよりも、「利益体質の企業」になるということのほうが優先課題なのです。



共同通信の配信記事に
地域内の金融機関の融資が預金の半分に満たない預貸率50%未満の都道府県がことし3月末時点で25道県に上り、10年前の6倍以上に増えたことが日銀の調査で24日、分かった。長引くデフレで各地の中小企業や個人の資金需要が低迷していることを示している。 日銀は金融緩和を強化しているが、金融機関は有望な貸出先を見いだせていない。

というのがあります。

平たく言えば、「金融機関は預金を集めても、貸し出しに回っていない」ということなのです。

銀行が貸さないのか、借り手がいないのか。。。。。。どちらなんでしょう。







「半沢直樹」というTBSドラマは面白かったが、しかし、銀行員の仕事はもっと地味なんです。 [銀行(員)と付き合う法]

ドラマとして見てる分にはとても面白い番組でした。

TBSの日曜劇場「半沢直樹」というドラマのことです。


事実のような話もあり、「それ違うよな」という話もありました。


たとえば、

①あのクラスの支店にしては融資担当者が少ない。

②5億の大口融資の割には、調査や稟議の検証が雑。資産調査(たとえば工場の担保設定状況を確認)するのは当然のことです。

③訪問した受付のお兄ちゃんの態度や、社長の様子からみても、「この会社はダメな会社なんですよ!」と半沢融資課長は即断していたはずです。

④道化のようなあんな副支店長はまずいない。

⑤優績店舗になるためだからと言って、ああいうイージーな融資はしない。

⑥あのレベルの案件なら、若手担当者一人に徹夜仕事をさせるようなことはない。

⑦自分が目を通していない「稟議書」なのに、本店融資部にまで出向いて、前向き発言をすることは優秀な課長ならまずない。

というのが、私の知る「銀行員像」ですが。。。。。。。


銀行員の仕事はもっと地味で臆病です。

だからこそ、「雨の日には傘を貸さない」のです。


でも、ドラマとして見る分には面白かったと言えます。
あっという間に2時間が過ぎていました。

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「経営をなめるなよ」(半沢直樹: 語録(2013.8.4)) [銀行(員)と付き合う法]

銀行員だからわかる」・・・・・そういうことはあるかもしれません。


でも、人の預金通帳を盗むようなことは、やはり、しません。。。。


経営をなめるなよ」・・・・・至言です。


「半沢直樹」様・・・違和感少し [銀行(員)と付き合う法]

銀行を舞台にしたテレビドラマ「半沢直樹」(TBS)が絶好調のようですね。
確かに食い入るように見てしまいます。

前回で大阪シリーズが終わって、次回からは東京を舞台に話が展開するようです。
それはそれで楽しみですが。。。。。

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フィクションですからムキになるのも変ですが、現場の話を少し。。。。




1.倒産した貸出先は、回収チームが担当する。

あれだけの金額になれば「回収部隊」の担当になるはずです。
あのようにかっこよく回収できるものでもありません。


2.「破産」申立てをすると、弁護士が交渉相手です。

普通は、破産申し立てをすると、債権者への配当に向けて総財産を弁護士が把握・管理するはずです。


3.「破産申立人」は普通は静かにしています。

飲み屋で派手に飲んだりはしません。
少なくともほとぼりが冷めるまでは静かにしていないと。。。。。


4.倒産先関係者への融資は難しい。

壇蜜扮する女性のネイルサロンへの融資というのは、たぶん門前払いの可能性があります。


5.倒産が出ると「支店長」「副支店長」も「倒産を出した貸出担当者」になってしまいます。

ドラマのように融資課長と敵対関係になる暇などありません。

※「裁量臨店」にしてもそうです。支店長の判断(裁量)がチェックされるのです。


6.おそらくああいう異動はないでしょう。

支店長を告発するのをやめる交換条件として、融資課のスタッフが大挙、希望先に異動するなんてことはないでしょう。



ただ、銀行という大きな組織の中の人の気持ちは「そういうことだったのか!」とふと考えさせられてしまいました。
あんな風に考え行動する人は、私の知る限りではいないとは思いますが。。。。


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でも、なんだかおもしろい番組です。引き込まれてしまいます。
ただ、違和感が増えてくるとそのうち見なくなってしまうかも。。。。。

「出向」は左遷ではない (半沢直樹の罪と罰) [銀行(員)と付き合う法]

「あんたが来てから、やっと海外旅行に行けるようになった」

これは銀行の先輩から聞いた言葉です。
この先輩は、東京勤務が長かったのですが、実家のある地方の企業に出向されていきました。
決して左遷でも懲罰人事でもありません。

出向先の企業の社長様から、冒頭の声をかけられたとのことです。
社長の片腕として、留守を預かる番頭さんとして信頼された上での一言です。

テレビドラマ「半沢直樹」では、何か不始末があると「懲罰的な人事」として「出向」という話が出てきますが、決してそんなわけではありません。

日本の銀行は典型的なピラミッド型のサラリーマンですから、一定の年齢になると「後進に道を譲る」ためにも、お取引先企業へ出向される方が数多くいます。中には、自ら希望される方もいます。

事情はと言えば、
(銀行サイド)
・人員・ポスト対策
・ライフプラン対応
・お取引先とのパイプ強化

(お取引サイド)
・番頭さん人材の確保
・銀行との強化

というようなことがあります。


銀行員はやはり、一般企業での営業は不得手な傾向がありますが、
①社長の相談役
②総務・財務担当
としては、それなりの力を持っています。
そして
・決してトップにはならない(なろうとしない)
・平均点以上の知識・マナーは有している
という安心感もあります。


ただ、転勤や異動で上司が変わることに慣れて育った銀行員も、職場環境に慣れるとかあるいは経営哲学の明確なオーナー経営者の方と付き合う時には、「相性」というものには左右されてしまいます。

そういったことから、
「出向を暗いイメージ」にとらえる風潮は根強いですが、「溶け込み」がうまくいった人は、銀行に残るよりも「処遇」「やりがい」等々ではるかに恵まれていらっしゃる方が多いようです。


これからは、ますます働き方が多様化してくる時代ですから、「出向」またよし です。


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半沢直樹と銀行の仕事 [銀行(員)と付き合う法]

先日のことでした。

ある企業の経営者の方から、

「半沢直樹はすごく面白かったけど、あれって本当なのか?」と質問を受けました。

そして「銀行支店長経験者の友人にも聞いたけど『あれは嘘ばかり』と言っていた」とも。


私の回答は、

1.あくまでもフィクションであり、ドラマとしてはとても面白かった

2.実際には

①出退勤はかなり厳格に管理されており、無断で外出したり、直行・直帰したりすることはない。

②あの規模の支店にしては融資係が少なすぎる。

③カウンター内に、部外者を入れることはない。
※番組の中では、カウンターの中に出向した同期の友人や協力者を入れていたようです。

④「裁量臨店」のシーンがあったが、あれは「本部の決裁を受けず、支店長の権限で融資した案件の調査」が主眼であり、「支店長が検査官側につくことはない」。逆に、融資課長や担当と一緒になって不正・不適当な融資ではないことを説明するのが一般的である。

⑤最終回の「取締役会」に、取締役でもないものが長演説をするようなことはない。

というお話をさせていただきました。


こう考えると、ドラマに使われる「いろいろな業種やお仕事はかなり脚色してあるものなんだ」とも思えてしまいます。

テレビドラマにあこがれてシュウカツをなさっている学生のみなさんも、就職されると「憧れと現実のギャップ」にお気づきになると思います。

銀行の仕事で言えば、

①テレビのシーンにあこがれた人はそのギャップに戸惑い

②クールに就職を考えた人はその仕事の深みや面白味に感動する

ということでしょうか。。。。。。


「カウンターの中に部外者を入れない」ということについては、

1.お金を扱う仕事であり、「取られたら困る」という本音もあります。

2.銀行にしかない「個人情報や企業情報や判断資料」がたくさんあります。

3.もし、「お金が落ちていたら誰のものか困る」という複雑な事情もあります。


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